モラトリアムの意味とは?脱却を検討中の方へおすすめの第一歩

作成日:2020.06.30 更新日:2024.04.19

転職活動中に、モラトリアムという言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。ネガティブなイメージを持たれることも多いモラトリアムですが、本来の意味は異なります。 ここでは、モラトリアムの意味や、モラトリアム期が長いことで転職活動にもたらす影響を説明します。モラトリアム症候群を脱出するための方法も紹介しているので、より良い転職活動に役立ててください。

モラトリアムとは

本来は「モラトリアム」とは「一定期間の猶予」のことを指し、「支払い延期の」という意味のモラトリー(moratory)に由来しています。 元々、モラトリアムは金融業界から使われ始めました。不景気などで融資の返済が難しい人に対し、支払いを猶予することを金融モラトリアムと言います。かつて、リーマン・ショック後に中小企業を助けるために制定されたのが「モラトリアム法」。これも、金融モラトリアムの一例と言えるでしょう。 なお、ほかの業界でも、モラトリアムという言い方は使われます。核実験や原子力発電所設置、法案などに関しては、「一時停止」という意味合いでモラトリアムと表現されます。なかでも、心理学におけるモラトリアムは、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。 心理学では、「大人になることへの猶予」をモラトリアムと呼びます。 モラトリアムが提唱されたのは1959年です。発達心理学者のエリクソンが提唱しました。エリクソンは、人間は生涯を通じて発達していくものだと考え、青年期から成人期に移行するときをモラトリアムと定義しています。青年期が終わる頃には、大学生・または大学を卒業し社会に出ていく人が多いでしょう。つまり、モラトリアム期間とはアイデンティティを確立し、社会的責任を担う準備をする期間と言えます。
モラトリアムは5つの要素から構成されます。モラトリアムはこれらの要素が組み合わさっている状態なので、どのようなモラトリアム期を迎えるかは人それぞれとなります。
  • 回避
    将来どのような仕事に就くか、どのような家庭を築きたいかなどあらゆる人生設計から目をそらした状態となります。
  • 拡散
    将来を考えてはいても、あれこれ目移りしてしまい方向性が定まりません。
  • 安易
    自分の頭で考えずに、人の意見に引っ張られがちな状況です。誘われるままに気軽に行動するのですが、真剣に将来を考えているわけではありません。
  • 延期
    自身がモラトリアム期間であるということを理解しています。大学生・社会人一年目などという肩書の間は、割り切って遊んだり、好きなことを勉強したりして過ごすのが特徴です。自分で決めた期間を過ぎれば、社会の一員として動き出すでしょう。
  • 模索
    具体的に職業などを検討する状態です。アイデンティティを確立し、自分がしたい職業・続けられる職業を探すことができます。
モラトリアム期間は、明確に何歳からとは決まっていません。人により取り巻く環境は異なるので、中学生・高校生時代に自分の在り方について考える人もいます。一方、何の疑問もなく大学を出て就職をしてから、社会とのミスマッチに悩みモラトリアムを迎える人もいます。重要なのは、モラトリアム自体がダメではないということ。ただ、モラトリアム期間をどう過ごすかは、生涯にわたって影響を及ぼすこともあります。

モラトリアムの派生語

モラトリアム人間という言葉は、1978年に小此木啓吾によって書かれた「モラトリアム人間の時代」という作品をきっかけに広まりました。
モラトリアム人間とは、あたかもモラトリアム期の若者のように、社会に対して責任を負わない人々のことを指しています。
若者のみならず、仕事や家庭に対する責任感が欠如した人間はモラトリアム人間に属します。エリクソンが提唱したモラトリアムよりも、ネガティブなイメージを持つことがわかるでしょう。
「モラトリアム症候群」とは、社会に出て大人として振る舞うことに対して抵抗を覚える状態を指します。似たような言葉として「ピーターパン症候群」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。
危機を感じるあまり引きこもったり、ニートになったりする人もいます。責任を追及されることを怖がり、フリーターとして長い期間を過ごす人も少なくありません。 モラトリアム症候群が問題となった背景には、恵まれた社会環境があります。気軽にフリーターとして働いていても生計が成り立つことや、親からの仕送りがあるので必死に働かなくても良いなどといった理由で真剣に将来について考えない人がいます。社会保障に頼れば生きていけると考える人もいるでしょう。このような人はモラトリアムな状態に不便を感じないため、その状態から脱却することをためらってしまいます。 モラトリアム症候群を脱するためには、積極的に他者と関わる努力をしましょう。 部活やサークル活動、アルバイトなどで人と関わるうちに、自分の好きなこと・苦手なことが分かってきます。1人で過ごしていると、自然と好きなことばかり選んでしまい苦手なことに気がつかないかもしれません。あえて考え方や趣味・性格が異なる人と接することで、アイデンティティの確立を狙うのも良いでしょう。読書や勉強に打ち込むのも良い方法です。 社会人よりもはるかに、モラトリアム期間は時間に融通が利きます。興味がある分野を見つけられれば、将来に幅が広がります。加えて、学んだ知識は働いてからも生かせるでしょう。アイデンティティを確立しつつ可能性を増やすことで、モラトリアム症候群を抜けることが期待できます。

モラトリアムはダメなこと?

モラトリアムを脱して転職・または就職活動を始める際に、レジュメ(履歴書)をどのように描くか悩んではいないでしょうか。 確かに、職歴にブランクがあれば面接で追及される可能性があります。しかし、モラトリアム自体がダメということではありません。そもそも企業が空白期間を気にするのは、雇って大丈夫な人材かどうか確かめたいからです。いわゆるモラトリアム人間のように仕事に責任を持てなかったり、急に辞められたりしては困ります。 また、社会になじめない人材ではないか、ブランク期間中に社会人としての能力が低下していないかも懸念されるでしょう。したがって、ブランクの間に何をして、何を得たかをきちんと説明できれば大丈夫です。面接の場で慌てないように、対策をしておきましょう。

モラトリアム期間に打ち込んでいたものがあれば、積極的にアピールしましょう。

キャリアに生かせるものであれば、好感触を得られる可能性があります。たとえば、「自分探し」として海外を散策していた人の場合は、語学力・コミュニケーション能力・語学力などをアピールすると良いでしょう。海外に支店がある企業や外資系では、海外経験自体もアピール材料になります。資格の勉強に打ち込んだという人もいるでしょう。 しかし、難易度の高い国家資格などは、必ずしも取得できるとは限りません。もし挑戦が失敗に終わっていたとしても、勉強で身に付けた知識やスキルをアピールしましょう。また、今後も資格取得に向けて頑張る予定があるならば、仕事と勉強をどのように両立するか計画を練っておくのがおすすめです。キャリアプランを交えて話せば、計画性と前向きな姿勢をアピールできます。

転職または就職活動に専念していたという人は、素直に行動していたことを伝えましょう。

人気の高い業界に就職しようとして、活動が長引いてしまったという人もいるでしょう。また、モラトリアム期間にアイデンティティの確立に悩んでいれば、業界や企業とのミスマッチが起きることは自然なことです。「自己分析に長い時間を費やしたが、ようやく本当に働きたい業界や企業を見つけられた」「長引く活動を通じ、諦めずにやり抜く力を身につけられた」などのように、ポジティブな伝え方を考えましょう。 なかには、「モラトリアム期間中に遊びほうけていた」「アルバイトばかりしていた」などという人もいるかもしれません。そのような場合は伝え方に慎重になる必要があります。特に、無計画にダラダラ過ごしてしまったと捉えられるのは禁物です。 たとえば、「トレンドを観察し接客力を鍛えるために、アパレル店でアルバイトをしていた」などという言い方はいかがでしょう。「自分が向いている仕事を考えるために、あえてさまざまなアルバイトを渡り歩いた」という言い方もできます。このように、モラトリアム期間を理由にブランクがあったとしても、納得できる説明ができれば採用される可能性は高まります。今一度自己分析をして就職活動に臨みましょう。なお、就職活動に難航したならば、キャリアアドバイザーに相談するという手もあります。

モラトリアムからの脱出を考えている方へ

モラトリアムから脱出したくとも、なかなか方向性が定まらない人もいるかもしれません。就きたい業界や職種はイメージできているのに、就職活動が難航している人もいるでしょう。そのようなときは、キャリアアドバイザーへの相談をおすすめします。 キャリアアドバイザーとは、転職や就職活動を含む人生のさまざまなイベントについての相談やアドバイスをしてくれる専門家です。転職や就職に悩んでいるときは、転職・新卒エージェントを利用してみてください。登録後に担当のキャリアアドバイザーがついて、転職や就職に関するさまざまな対応をしてもらえます。キャリアアドバイザーのカウンセリングを受けると、自己分析が捗ります。ヒアリング能力に長けたアドバイザーと話すうちに、自分の職業適性も分かってくるでしょう。 おすすめの求人情報も教えてもらえます。企業情報と適性を組み合わせ、マッチしそうな企業をピックアップしてくれるので頼りになります。また、無料でレジュメの添削をしてもらえるのも嬉しいところ。モラトリアム期間が長引いた人は、ぜひ相談してみてください。企業によって好まれるレジュメの傾向は異なるので、アドバイスをもらいつつ効率的に完成させましょう。 さらに、面談の日程も調整してもらえます。面談の日程を決めるのにメールなどでやり取りをするのが面倒であったり、緊張したりという人もいるでしょう。企業が提案した日程と予定が合わなくても、変更をお願いしてよいものか悩む場合もあるでしょう。キャリアアドバイザーは企業との連絡を代行してくれるので、自身は就職活動に専念できます。キャリアアドバイザーを活用し、モラトリアムを脱出しましょう。

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