嘱託社員ってどういう意味?契約との違いや待遇を解説!

ビジネスシーンで「嘱託社員」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。嘱託とは非正規雇用の一種です。ただ、はっきりした意味を理解していないまま、この言葉を使っている人も多いでしょう。

また、他の非正規雇用との違いが何かも気になるところです。この記事では、嘱託の意味から契約社員との違いまでを解説していきます。

嘱託とは非正規雇用の形態!明確な定義はあるの?

非正規雇用で企業に勤めている人の中でも、自由な労働形態を認められているケースを「嘱託」と呼ぶ傾向にあります。しかし、その定義は企業によってさまざまです。はっきりと法律の中で、嘱託の意味が定められているわけではありません。

実際のところ、正規雇用ではなく、契約社員やパートとも違った立場で仕事を任せられている人について、嘱託社員という言葉は使われています。なお、同じ立場の従業員を「準社員」と呼ぶ現場もあります。

具体的にどのような人を指す言葉?嘱託社員の例

嘱託社員といわれても、イメージがわきにくい人もいるでしょう。以下、具体的な例を挙げていきます。

定年退職をした元正社員

年齢を重ね、定年を迎えた元正社員に引き続き業務を任せるため、企業側が嘱託のポジションを用意するパターンです。本人からすれば、年齢に関係なく現場に残って収入を得られます。

企業としては、引き続き、ベテラン社員の能力と経験値を享受することが可能です。双方にとってメリットの大きい雇用形態が嘱託だといえるでしょう。

この場合の嘱託社員は、正社員時代よりもやや給料が下がります。また、フルタイムで出勤するとは限らず、曜日や時間帯を決めて働くことも珍しくありません。

なお、法律上は嘱託社員も、派遣やパート、アルバイトなどと同じ扱いです。ただし、派遣社員なら契約が5年を超えれば無期雇用に切り替わるものの、定年を迎えている嘱託社員は例外となります。

専門的なスキルを持った人

企業に有益な能力を持つ人材を、正規雇用以外の形式で取り込む方法です。

たとえば、「嘱託医」などの例が挙げられます。職場によっては、従業員の健康のために医師を置こうとするところもあります。その場合、医師を正社員に迎えるほどの仕事量がないのであれば、嘱託として業務を請け負ってもらいます。

こうした面から、専門家を嘱託で雇うのは業務委託と非常に似ているといえるでしょう。医師以外にも弁護士やコンサルタントなど、高度な知識を有している人は嘱託で働いている場合が少なくありません。彼らは企業との雇用関係を受け入れ、必要があれば条件を更新していきます。

委嘱や委託の従業員と嘱託は何が違うのか?

嘱託と似た意味に「委嘱」や「委託」があります。ここからは、それぞれの意味の違いを解説します。

仕事を任せることを意味する委嘱

大きな違いは、仕事を任せる対象です。「委嘱する」という言葉が使われるときは、単に企業が仕事を与えている状態です。与えられる側は、従業員であったり、社外の人間であったりとさまざまです。

さらに、仕事に限らず、役職を任命するときにも委嘱は使われます。それに対して、嘱託とは正規雇用ではないといえ、社内の人間だけに用いられる言葉です。下請け業者やアウトソーシングに関して、嘱託という表現が使われることはありません。

また、嘱託は、人材そのものを指すときもあります。そのため、嘱託社員との呼称も一般的に認知されています。しかし、委嘱で働いている人を「委嘱社員」と呼ぶことはまずないでしょう。

委託

誰かが別の人、組織に仕事を代行してもらうことです。そして、嘱託と委託はとてもよく似ています。

なぜなら、そもそも嘱託社員とは企業から業務委託されている立場だからです。それに、2つとも法律上で明確な定義が決まっていない点も同じです。

あえて違いを述べるなら、嘱託は正式な契約がないだけで、企業から社内の人間として認識される点だといえます。嘱託社員は普通に出社したり、社内行事に顔を出したりすることもありえます。

一方、委託とは社外の人間が仕事をもらっているイメージです。それに加えて、嘱託は出勤時間や契約期間に応じて給料が支払われているのに対し、委託で報酬を受け取るには成果を収めなければならない場合もあります。

働き方はどう変わる?嘱託社員と契約社員の違い!

嘱託社員と契約社員も混同しやすい言葉です。ただ、細かい部分で意味が異なります。ここからは、両者の違いを説明します。

契約社員の雇用期間は原則3年

嘱託社員は雇用期間について、はっきりとしたルールがありません。公務員が嘱託職員として働く場合には3年が目安にはなっているものの、一般企業であれば自由な契約が可能です。

もし企業にとって必要な人材だと思えば、長期的に嘱託社員を雇い続けられます。ただし、定年退職を迎えた人材を嘱託社員にするときは、1年契約で様子を見るケースが多いといえます。

一方、契約社員の雇用期間は原則的に3年です。この年数は労働基準法の第14条によって決まっています。期限が近づいてくれば、企業は契約を続けるかどうかの判断を下せます。

そして、正当な理由次第では契約を打ち止めにすることも可能です。

フルタイムかどうか

嘱託社員が特殊なのは、必ずしも企業の就業規則通りに働かなくていい点です。企業は嘱託社員を雇う前に、個別の労働条件を調整します。

そこでは、嘱託社員の希望が通ることも少なくありません。その結果、フルタイムで出勤しているわけではない嘱託社員もたくさんいます。

さらに、週3~4日程度の出勤に留めたり、休日を特別に設定したりしている嘱託社員もいます。専門職となれば、複数の企業を掛け持ちしているパターンもあるのです。

それに対して、契約社員は基本的にフルタイム出勤です。正社員が守っている就業規則を踏まえて出退勤しなくてはなりません。

そのため、専門職が契約社員として迎えられるとき、1社だけに集中するケースが多くなります。掛け持ちがしにくいのは嘱託社員との大きな違いでしょう。

メリットやデメリットはどうなる?嘱託社員の待遇

嘱託社員を選ぶ人が多いのは、さまざまなメリットがあるからです。同時に、デメリットもゼロではありません。以下、嘱託社員のメリットとデメリットを解説します。

有給休暇は取得できる?

同じ職場で6カ月以上働き、全労働時間の8割に出勤した従業員であれば、労働形態に関係なく有給休暇が認められます。

すなわち、嘱託社員も問題なく有給休暇を申請可能です。そのかわり、用意された有給休暇の日数は企業によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

ちなみに、定年を境にして嘱託に切り替える際は、正社員時代の勤続も有給休暇の条件に考慮されます。正社員として6カ月以上、普通に働いていたのであれば、嘱託になってからでもすぐ有給休暇を取得可能です。

社会保険は?

労災保険については、嘱託社員も問題なく加入できます。そのほかの社会保険については嘱託社員の労働条件に左右されます。まず、雇用保険については「31日以上の勤続」と「週20時間以上の労働」が絶対条件です。

なお、学生は雇用保険の対象外です。次に、健康保険と厚生年金保険は、従業員数501名以上の会社で1年以上働き、月収8万8,000円以上もらう予定なら加入できます。

この場合、週の所定労働時間は20時間以上です。もしくは、正社員の4分の3以上の労働時間をこなし、2カ月以上勤続する見込みがある嘱託社員も加入が認められます。

ボーナスはもらえる?

総務省統計局による「労働力調査(詳細集計)2020年(令和2年)平均結果」によれば、嘱託社員の給料は正社員よりも低くなっています。

特に、定年退職を迎えた嘱託社員については、正社員時代の2~5割減の給料で働いていることが少なくありません。ただ、嘱託社員の給料体系は企業との調整によって決まるので、正社員時代とあまり変わらない待遇を受けられる人もいます。

ボーナスについても、企業の方針に委ねられています。そもそもボーナスとは、支払う義務のある報酬ではありません。企業が「嘱託社員は対象外」とみなせば、支払われないことになります。

退職金は出る?

雇用される際の条件によるものの、嘱託社員でも退職金はもらえます。それでも、企業には必ずしも嘱託社員に退職金を支払う義務がありません。

気になる場合は、就業前に労働条件はしっかりチェックしておきましょう。複雑なのは、定年退職後に嘱託社員へと切り替えるケースです。多くの人が退職金を受け取ったうえで嘱託社員になるため、最終的に辞める際、もう一度払ってもらえるかどうかは企業の判断となります。

条件次第では、正社員と嘱託社員、それぞれの最後に2回、退職金を受け取れます。こうしたルールは就業規則に記載されていることが一般的です。

そのほかのメリットは?

正社員ほどの責任はないにもかかわらず、やりがいのある仕事に就きやすいのは大きいでしょう。嘱託社員は常に出勤しなくても許される立場です。

そのため、プロジェクトやグループの責任者を任されることはほぼありません。それでいて、自身の専門分野を生かせる職場が用意されています。

確かに、給料そのものは正社員よりも低くなってしまうでしょう。そのかわり、掛け持ちもできるので結果的に年収アップも目指せます。

デメリットはあるか

あえてデメリットを挙げるなら、将来が不安定になってしまう点です。契約が更新されなければ、嘱託社員は新しい職場を探さなくてはなりません。

ただ、企業は勝手な都合で嘱託社員との契約を打ち切れない決まりです。契約が更新されないときには事前に通達があるので、いきなり路頭に迷うような事態にはならないでしょう。

嘱託社員になるなら雇用条件を隅々までチェック!

自由に働きやすい嘱託社員は、若手にも向いているポジションです。ここからは、嘱託社員を目指すうえでの心がけを紹介します。

  • 若手でも嘱託社員になるのは得策
    世間で嘱託社員といえば、定年後にキャリアを再構築する方法というイメージが色濃く残っています。

    しかし、実際には専門性のある現場で働くための手段でもあるのです。20代の若手や第二新卒が、転職活動で検討してみるのもひとつの方法です。

    時代とともに働き方は多様化していくので、視野を広く持って将来を考えましょう。
  • 条件は自由なだけに要注意
    ほかの雇用形態と比べ、嘱託は企業と社員の裁量に委ねられている部分が少なくありません。逆をいえば、労働条件次第ではキャリアダウンになる可能性もゼロではないということです。

    その代わり、条件のいい企業を見つけられればステップアップのきっかけにもなりえます。嘱託社員で働く際には、就業規則や雇用内容をしっかり確認しましょう。

    正社員と異なるポイントが多い企業もあるため、分からない部分は採用担当者に納得するまで質問することが大事です。

嘱託社員では正社員とは違う働き方が可能になる!

専門的なスキルを持っているなら、嘱託社員として働くのはひとつの方法です。場合によっては、正社員よりも自由に仕事へと打ち込めることも少なくありません。自分の好きな分野で活躍したい人にはぴったりの雇用形態です。

それに、嘱託社員にもボーナスを用意している企業はあるので、転職活動で確認するポイントにしてみましょう。

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