掲載日:2025年09月25日

第二新卒育成の秘訣と全国規模で若手人材を安定採用した採用戦略

株式会社ラネット

CASE
STUDY
株式会社ラネット
従業員数

4500名(2025年9月現在)

業種

通信機器/専門商社

株式会社ラネットは、地域に根差した店舗運営や、法人顧客向けのソリューション提案、新規事業開発など全国で個人向け法人向け問わず幅広い事業展開をしている企業です。
採用課題

全国規模で法人営業職の若手人材を安定的に確保する必要があったが、従来の求人媒体では候補者の転職意欲や業務理解にばらつきがあり、マッチング精度が低く、採用工数やコストもかかっていた。

導入理由

全国の若手人材にアプローチできるネットワークと、20代に特化したサービスのブランド力を評価し、よりマッチング精度の高い候補者と出会うために採用手法を見直した。

成果

約半年で6名の若手人材を安定的に採用できるようになり、マッチング精度の向上によって採用工数やコストも削減。候補者の定着率も良好で、採用プロセス全体がスムーズになった。

各キャリアの携帯電話販売代理店を全国に展開し、地域に根差した店舗運営や、法人顧客向けにはさまざまなDXソリューションを提供しているラネット様。同社が法人営業職の対象ターゲットとしているのは、大卒3年目以内の第二新卒層です。以前は求人媒体を使った採用を行なっていましたが、2020年よりマイナビジョブ20’sをご利用いただいています。マイナビジョブ20’sを選ばれた理由やその成果について、人事部の吉住様にお話を伺いました。

ラネットの事業モデルと採用方針

それぞれの個性を活かしつつ、早期戦力化を図るマンツーマンOJT

ラネットの事業内容について教えてください。

当社は、NTTドコモ、KDDI、SoftBankといった通信事業会社のパートナーとして、
国内で約350店舗の携帯電話ショップの運営や、約7,000社の既存法人顧客様向けに各種DXソリューションを提供しております。
取り扱い商材は、大手キャリアの通信サービスだけでなく、MVNOも含めた幅広い商材を揃えています。法人向け事業では、IoT商材を含め、各企業のニーズに応じたDXソリューションの開発・提案を行っています。

全国で販売代理店を展開されていますね。

北海道から九州まで全国に事業を展開している、数少ない携帯電話販売代理店の一つです。全国約1,000社ある販売代理店のなかで、全国各地でビジネス展開を実現している企業は20社程度といわれています。こうした特徴はとくに法人顧客との取引において強みになっています。大手の法人顧客は全国に複数の拠点を構えているため、地域ごとにきめ細やかな対応が求められます。当社は全国展開していますので、地域ごとの課題を踏まえた迅速かつきめ細かいサービスを提供し、厚い信頼を寄せていただいています。

社内では中途社員のOJT教育に力を入れていらっしゃいます。どのような狙いがあるのでしょうか。

第二新卒層の採用を強化し始めた頃から、中途社員へマンツーマンでのOJTを実施するようになりました。目的は早期の戦力化です。それまでは中途社員に対しても、新卒社員と同じ研修を一律で行なっていました。しかし、第二新卒の方々は前職で培ったスキルや経験がそれぞれ異なっており、それがその方の強みでもあります。ならば、画一的な教育ではなく、一人ひとりのスキルや経験、また個性に合った育成が必要だろう、と。マンツーマンのOJTでは、一人ひとりの強みを活かしながらスムーズに業務に慣れてもらえるようにサポートしており、それが営業として戦力になってもらうための最短コースだと考えています。

個別のOJTがそれぞれの個性を伸ばしつつ成長を早める、と。

実際、OJTに力を入れ始めてからは、一人前になるまでの期間が短縮されています。また、単に業務を覚えるだけでなく、自分の持ち味を発揮しながら成長できるため、本人の自信やモチベーションにもつながっているのではないでしょうか。それぞれの個性を尊重し、その方らしいキャリアのスタートを支援する――そのような育成のあり方が組織全体の力になっています。

社会人経験もある第二新卒層が採用ターゲット

御社が営業職の採用ターゲットとしている人物像はどのようなものでしょうか。

年齢的なところでいうと、大学卒業3年目以内の第二新卒層です。コロナ禍以降にリモートワークが広がったり、各社のDX化が加速したりしたため、企業からの問い合わせが増えています。そのため、法人顧客のニーズにこたえるために、法人営業の強化を図っています。その際に「基礎的な社会人マナーが身についた第二新卒層なら、戦力化も早いだろう」と考えました。それよりも長い社会人経験のある方だと仕事スタイルが固まっていて逆に馴染みにくかったりもするため、第二新卒層が良いかな、と。

キャラクター的にはどのような方を求めていますか。

法人顧客と長期にわたって関係を築いていくため、誠実さや責任感のある方を求めていますね。あとは「変化を前向きに楽しめること」「自ら考え、行動できること」も大切です。通信業界は技術やサービスの進化が非常に早く、それに伴って顧客の課題や期待も常に変化します。だからこそ、好奇心を持って自発的に情報をキャッチし、考え、動く方は顧客から頼られる存在になるでしょう。

マイナビジョブ20'sの活用以前は、若手の採用を進める上でどのような採用手法を活用していましたか。

複数の求人媒体を組み合わせて採用活動を行なっていました。求人媒体は多くの候補者と出会える反面、候補者の転職意欲にばらつきがあります。「すぐに転職したい」という方もいれば「とりあえず情報収集」という方もおり、転職意欲の温度感を見極めるのが難しく、なかなか採用にまで至りませんでした。
そのため、単にたくさんの方と会うというよりも、マッチングの精度の高い方と出会える方法を模索し、求人媒体から人材紹介へシフトすることにしたのです。人材紹介ならある程度スクリーニングされた候補者と会うため、こちらの作業工数も減らしつつマッチングの精度を高められるのではないかと考えました。

マイナビジョブ20'sの導入背景と効果

全国の第二新卒にアプローチでき、安定した採用を実現

マイナビジョブ20’sを利用しようと考えた理由について教えてください。

マイナビのブランド力や全国の求職者と出会えるネットワークの広さ、当社の採用ターゲットである20代に特化したサービスであることが導入を決めた理由です。当社は全国で採用を行なっているため、地域を問わず若手人材とつながれる仕組みは魅力的でした。実際に地方の採用においては、ブランド力の高さもあり、マイナビジョブ20'sの紹介数が圧倒的です。

マイナビジョブ20'sの導入成果について教えてください。

直近では約半年間で6名採用できています。以前は年間で5名ほどの採用に留まっていましたが、マイナビジョブ20's導入後は月1名のペースで安定的に採用できていますね。また、マッチングの精度が上がったことでこれまで採用にかかっていた工数やコストが削減され、面談から内定までのプロセスがスムーズに進むようになりました。採用した方の定着率も良好です。

マッチングの精度の向上はどういった点で感じられていますか。

キャラクター的な面でのマッチングはもちろんなのですが、とくに候補者の転職意欲や業務理解が高いと感じています。ラネットで働くとはどんなことかを理解していて、入社後のイメージが具体的なのです。また、マイナビジョブ20’s経由の候補者は自分の強みをしっかりと認識している印象があります。キャリアアドバイザーがしっかりコンサルティングしているのでしょうね、法人営業の経験がない方でもそれぞれ前職で培った強みをどう活かせるのかについて言語化できています。

「面談から内定までがスムーズに進むように」なったとのことですが、どういった点がスムーズになりましたか。

例えば、求人媒体を通じたカジュアル面接だと、転職意欲や業務理解が低いように感じる候補者もいます。そういう候補者の場合、「どんな会社か」といったところから私たちが説明しないといけません。マイナビジョブ20’sの場合、その辺りのことは担当者が先に説明してくれているし、スクリーニングもしてくれている。そのため、当社も候補者もある程度お互いを知った状態で面談できます。

担当者との密な連携がマッチング精度を高めるポイント

マイナビジョブ20’sをうまく活用するポイントはどういったところにあると思いますか。

マイナビジョブ20’sを有効活用するには、担当者との密なコミュニケーションが大切であると感じています。採用の成功は、企業・マイナビジョブ20’s・求職者の三者が率直な想いを共有できるかどうかにかかっているのではないかな、と。私たちがしっかりと本音を共有すれば、担当者も求職者に対してよりリアルな情報を提供することができ、結果としてミスマッチがなくなります。

複数の採用チャネルのなかで、マイナビジョブ20’sはどのような位置付けになっていますか。

マイナビジョブ20’sは法人営業職の採用において中心的な位置付けのサービスです。当社は、全国で法人営業職の増員を進めており、幅広いエリアで若手人材を安定的に確保していく必要があります。マイナビジョブ20’sはエリアを問わず高いマッチング精度で候補者をご紹介いただけるため、非常に心強い存在です。
また、担当者の対応も丁寧かつスピーディーなので、「このエリアでも任せられる」「このポジションも相談できる」という安心感があります。今後も継続的に連携を深めながら、重要な採用パートナーとして活用していきたいと考えています。

どの業界でも人材不足が叫ばれていますが、採用担当の立場からどのような打開策が有効だと思われますか。

大学の集まりなどで他社の人事担当者と会う機会があるのですが、話を聞くとどの企業も新卒採用に苦心しています。ならば、新卒枠の一部を第二新卒層に置き換えても良いのではないかというのが私の考えです。一度社会人を経験した第二新卒層は、「次こそ頑張ろう」と地に足のついた就職活動をしている印象があります。戦力化までのコストを考えてみても第二新卒層が狙い目ではないかな、と。

最後に採用に関する今後の展望について教えてください。

当社は1985年の業界参入以来、一貫して右肩上がりの成長を続けており、コロナ禍においても過去最高益を達成しました。スマートフォンはもはや生活に欠かせない社会インフラであり、今後も市場は拡大・進化し続けると確信しています。
この成長を支えるためには、優秀な人材の採用と育成が何よりも重要です。お客様の多様な課題を的確に解決できる人材を育てることが、企業としての価値向上につながると考えています。
とくにスマホネイティブ世代である20代の若手は、これからの新たなサービス創出に欠かせない存在です。スマートフォン関連の新しいサービスが次々と誕生しているなかで、柔軟かつ先進的な発想を持った若手人材が当社の成長エンジンになります。そのため、今後も積極的に若手人材の採用を進め、多様な視点とアイデアを取り入れていきたいと思います。