機械、電気・電子、ソフトウェアのエンジニア集団として、トヨタの量産車全車種の設計・開発を手がける株式会社シークス様。機電系人材の採用倍率が高まるなか、同社では入社後の育成を前提に、専門的なバックボーンを持たない層も含めた若手採用を積極的に行なっています。マイナビジョブ20’sについては、2024年3月に利用を開始。同社の採用方針やサービスを利用した感想について、採用グループの奥田様、車体技術室の我喜屋様、搭載技術室の筒井様にお話を伺いました。
シークスの事業モデルと採用方針について
トヨタグループからの受託・請負を中心に、次世代自動車の設計・開発を担う
シークスの事業内容について教えてください。
奥田氏: 次世代自動車に関する部品や生産設備の設計・開発(機械、電気・電子、ソフトウェア)を行なっています。具体的には、車のボディをはじめ、車載電子制御ユニット(ECU)、運転支援システム、ワイヤーハーネスの回路などを設計・開発しています。 主な顧客はトヨタグループであり、グループ各社に当社の社員が常駐し、新車の設計・開発に取り組んでいます。
事業上の特徴や強みはどういったところにありますか?
我喜屋氏: 技術サービスを提供している企業の多くは、技術者派遣が中心です。その点、当社の場合は受託・請負契約の比率が高くなっています。トヨタの新車の設計・開発業務を受託・請負している当社は、数少ない存在だと考えています。 そういった事情もあり、トヨタグループ各社に常駐している当社の社員の数は他社に比べて圧倒的に多く、数十名~100名超の規模となっており、トヨタの1フロアをシークスが間借りしているような感じです。
トヨタの車づくりのコア領域に、シークスの社員が携わっているのですね。
筒井氏: そこを魅力に感じて志望してくれる求職者が多いです。トヨタの社員になるのは狭き門ですし、入れたとしても必ず設計・開発に携われるとは限りません。生産現場などに配属される可能性もあります。その点、当社の場合は必ず設計・開発という、車づくりのコアとなる業務に携われます。
設計・開発エンジニアは、年間何名の採用を目指しているのですか?
奥田氏: 年間50名ほどの採用を目標にしています。案件の依頼が増えており、人手不足のためにやむを得ずお断りするケースもあるため、積極的に増員を図っています。 50名の内訳は、新卒20名、中途30名です。新卒も中途も位置付けは変わりません。中途であっても即戦力として採用しているわけではなく、どちらも長期的な視点で育てていくことを前提にしています。
理工系以外の出身者も含め、20代を一から育てる
中途採用では若年層を採用ターゲットにされていますが、その理由を教えてください。
筒井氏: 長期的な育成を前提としているので、年齢的には30歳未満の方を対象にしています。それ以上の年齢になると、仕事スタイルが固まって新しい環境や手法に馴染むのが難しくなるというのも理由です。 我喜屋氏: トヨタの設計開発は独特です。たとえ他の自動車メーカーで経験を積んでいても、即戦力として動くのは容易ではありません。それならば、吸収力が高い未経験の若手を一から育てたほうが、結果として早く戦力化できると考えています。
技術職としては珍しく、全学部・全学科の出身者が対象ですね。
奥田氏: 中途入社者の9割が理工系以外の出身で、文系出身者も多数活躍しています。これが可能なのは、教育体制を整えているからです。機電系やソフトウェアの知識がゼロでも、入社後に必要な技術を習得できます。1カ月間の基礎研修もありますが、現場では機密性の高い業務を担うため、教育の中心となるのはOJTです。 筒井氏: 大人数で常駐しているからこそ、OJTで手厚い教育が行えます。周囲にすぐ質問できる環境なので、成長しやすい。一つの車種の開発期間がだいたい5年サイクルとなっているため、少なくとも5年間は先輩にチェックしてもらいながら仕事を覚えていくかたちになります。もちろん、成長していくには自己研鑽も必要で、通信教育を受けられる仕組みなども用意しています。
客先常駐スタイルは、「帰属意識」が課題になりがちですが、シークスではそのようなことはなさそうですね。
我喜屋氏: 常駐先にシークスの社員が70~80人集まって働いているため、「シークスの一員」という感覚は常に持てる環境です。普段別々の常駐先で働いている社員同士であっても社内イベント(BBQ、社員旅行など)や同好会の活動で交流できるほか、社長との飲み会も定期的に行われており、それらもエンゲージメントの強化につながっています。
マイナビジョブ20’sの導入背景と効果
2年間で32名を採用。安定的な採用で育成ノウハウも向上。
マイナビジョブ20’sの導入前は、20代の採用を進める上でどのような採用手法を活用していましたか。
奥田氏: 複数の人材紹介サービスを利用していました。しかしながら、当社がターゲットとしている20代の紹介が少なく、増員を図ろうとしても、条件に合う方と出会えない状況が続いていました
マイナビジョブ20’sの利用を決めた理由を教えてください。
奥田氏: 営業担当の方にご案内いただいたのがきっかけです。当時、別の若年層特化型エージェントで採用成果が出ていたこともあり、20代の母集団形成には若年層に特化したサービスが有効だと感じていました。マイナビジョブ20’sも若年層特化型であったため、同様の成果を期待して利用を決めました。
候補者の条件はどのように設定されていますか?
奥田氏: 先ほど言ったように、年齢は20代、経験や専門知識は不問です。性格面では、コミュニケーション力を重視しています。 設計・開発の仕事はPCに向かって黙々と図面を描くイメージがあるかもしれませんが、トヨタの場合は打ち合わせが多い。そのため、スムーズな意思疎通は欠かせません。また、機密情報を扱う責任感や、社会人としての最低限の身だしなみも条件として伝えています。
導入後の成果はいかがでしょうか。
奥田氏: 2年間で32名を中途採用でき、現在も毎月1~2名が安定して入社しています。採用が安定したことで現場に育成ノウハウが蓄積され、定着率も向上しました。「知識ゼロからでも育成できる」という成功体験から、以前は理工系に絞っていた新卒採用も、全学部・全学科へ拡大することができました。
マイナビジョブ20’s経由で入社された方は、入社後期待通りに活躍されていますか?
筒井氏: まだ1~2年目ですが、コミュニケーション力を発揮して主体的に動く姿も見られるようになっています。自発的に勉強し、進んで責任を引き受けようとしてくれている印象です。チーム全体のことまで考えながら動ける人も多く、みんな順調に成長してくれています。
紹介数の多さとマッチング精度の高さで、欠かせない採用チャネルに
実際に利用して感じたメリットはありますか。
奥田氏: 紹介件数の多さです。毎月5~6名をご紹介いただいており、提携している紹介会社のなかでも最多となっています。 筒井氏: 候補者のマッチング精度も非常に高いですね。当社のターゲットに合致した方ばかりでミスマッチがなく、ほぼ全員が書類選考を通過して面接へ進んでいます。 我喜屋氏: 基本条件をクリアした方を紹介いただけるので、面接では本人の意欲や人間性を見極めることに集中できます。能動的に考え、行動できる「向上心」があるかを重点的に確認しています。
複数の採用チャネルのなかで、マイナビジョブ20’sはどのような位置付けになっていますか?
奥田氏: 現在は7社ほどの人材紹介会社と取り引きをしており、そのうち若年層に特化したサービスはマイナビジョブ20’sを含めて2社です。技術職の採用実績では、この2社がツートップ。マイナビジョブ20’sは、当社にとって主要な採用チャネルとなっています。
採用に関する今後の展望について教えてください。
奥田氏: 年間30名の中途採用が目標になっていますが、経営層からは採れるなら30名以上採用してよいといわれています。人が増えて育っていけば、新規案件を開拓でき、会社としても成長していけます。一方、目標としていた500名を超えたこともあり、今後は選考基準を少し上げてみようかとも考えているところです。 我喜屋氏: 人柄の部分については多少選考基準を厳しくしてみてもよいフェーズかもしれません。いずれにせよ、まだまだ人材を増やしていく余地はあるので、増員と育成のバランスを取りながら、当面は積極的に採用していきたいと考えています。