就活における適性検査とは?種類やSPIとの違いは?対策方法や注意点を解説

作成日:2024.06.05 更新日:2024.06.05

就職・転職活動をする際、見聞きする機会も多い適性検査。選考に適性検査を採用する企業がメインとなっています。

適性検査の結果だけで落とされる可能性は高くはありませんが、通過率をあげるためにはさまざまな事前準備が重要になります。

そこで、この記事では適性検査の概要SPIとの違いや主な種類、テストを受ける際の対策方法や注意点について解説します。



適性検査とは?SPIとの違いについて

そもそも適性検査とはどのようなものなのでしょうか。ここでは、適性検査の概要やSPIと呼ばれるテストの違いについて見ていきましょう。

○適性検査とは
就職活動における適性検査とは、企業が求める要件を満たす、もしくは将来的に満たす可能性がある人材を判断するためのテストをいいます。

主に筆記テストやWebテストなどを行い、人材の能力や性格などを判定します。適性検査の判断基準は企業によって異なりますが「基礎能力」「情緒や性格の特性」「将来への展望や価値観」などを総合的に判断することが一般的です。

なお、適性検査は「能力検査」「性格検査」の2つに大きく分けられます。以下でそれぞれの詳細を紹介します。

能力検査

能力検査とは、その人材の基礎学力や一般常識、論理的思考力や知的能力などを問うための検査です。主に、効率的に回答ができるかどうかなどを評価します。

能力検査では、言語・非言語分野などの能力を測定できます。答えが一つに決まっている問題が多く、検査結果を数値化しやすいことが特徴です。応募者の絞り込みなどで多く実施されます。

性格検査

性格検査とは、その人材のコミュニケーション能力やストレス耐性、向上心などを測定するための検査です。

企業はテストの実施により、自社の風土とマッチする人材か、また周りと協調して業務を遂行できるかなどの判断材料を得られます。検査により人材の人となりや価値観、考え方などを測定することが可能です。

なお、答えが複数にわたる主観的な問題が多く、検査結果を数値化しにくい傾向にあります。

適性検査とSPIとの違い

就職活動をするなかで、適性検査のほかによく耳にするのが「SPI」です。適性検査とSPIにはどのような違いがあるのでしょうか。

SPIは総合適性検査のことで、主に基礎学力や性格などを測定できます。向いている仕事やコミュニケーション能力など、その人材の特性を総合的に判断することが可能です。

イメージとしては適性検査には複数の種類があり、そのうちの一つがSPIと考えるとわかりやすいでしょう。



適性検査を実施する主な目的

そもそも、なぜ就職活動の選考に適性検査を実施するのでしょうか。ここでは、企業が適性検査を実施する主な目的を紹介します。

面接の合否を決める参考情報を得るため

就職活動では一般的に、書類選考や面接などが行われます。しかし、面接などは短時間で行われることが多く、限られた時間でその人のスキルや性格を把握することは困難です。

そこで、適性検査を実施することにより、面接の合否を判定するための参考情報を得られます。特に、性格など内面的な要素は時間をかけないと判断が難しいものです。

適性検査のうちの一つである性格検査では、人材の性格や長所・短所といった特性を測定できます。情報を総合的に見ることによって、人物像がよりクリアになるのです。

適性検査で得た情報をもとに面接を行うと、より深く人柄を知ることができます。

また、適性検査という客観的なデータや分析結果を参考にすることで、面接官の主観を排除できるというメリットがあります。書類や面接の合否を客観的に判断するために役立つ検査といえるでしょう。

会社や各部門へのマッチ度を判定するため

適性検査は採用時の判断材料としてだけではなく、人材の能力把握や入社後の人事に活用するために実施される場合もあります。

自社の風土に合うと考えて採用した人材でも、入社後にミスマッチが発覚するケースは少なくありません。その結果、早期退職につながることもあります。

適性検査は短時間の選考では見極めが難しい、その人の資質や適性を把握するのに役立ちます。資質や適性をより適切に把握することで、自社の風土との相性を確かめられることが利点です。

また、人材が希望する職種や部門へのマッチ度などを測定し、最適な人員配置に役立てられます。



適性検査の種類5つとそれぞれの特徴

就職活動で実施される適性検査には数多くの種類があります。ここでは、実施されることの多い代表的な適性検査の種類5つと、それぞれの概要について解説します。



  • SPI3
    SPI3は日本で多く実施されている、メジャーな適性検査です。SPIとも呼ばれます。大手企業から中小企業まで幅広く活用されています。

    能力検査や性格検査を実施し、人材のポテンシャルを測定することが目的のテストになります。出題形式はテストセンターでの受検や企業での受検の場合もあります。主に職務適応力、組織適応力などを診断されます。

  • V-CAT
    テスト形式はペーパーテストで、主にその人物の持ち味やストレス耐性などを診断できます。熟練の専門家の目により、測定結果を解析できることが大きな特徴です。

    測定用紙を一枚ずつチェックするため、きめ細やかな検査が行われます。

  • 内田クレペリン
    内田クレペリンは古い歴史を持つ適性検査です。国産の心理テスト第一号ともいわれています。

    主に、一桁の簡単な足し算を繰り返す内容であり、言語の制約なくテストを受けられることが特徴です。そのため、外国人を採用する場面でも多く利用されています。

    出題形式はペーパーテストで、能力面の特徴や性格などを診断できます。

  • Cubic
    Cubicは国内外の大手企業を中心に導入されている、実績のある適性検査です。中学~高校までの学習内容が広く浅く出題されることが特徴で、人材の基礎能力を測定されます。

    出題形式はペーパーテストやWebテストです。主に知的能力や性格、ストレス耐性や職業適性などの診断がメインです。

  • SCOA
    SCOAは個性や持ち味を生かすことを目的に開発された検査です。能力テストと性格テストから構成され、言語・論理・常識・数理・英語という5つの能力をもとに、学力や応用力などを総合的に測定します。

    学力検査としての側面が強く、基礎知識が重要になります。その人の気質や性格の特性、意欲などを可視化することが可能です。

    出題形式はペーパーテスト、テストセンター、Webテストなどがあります。基礎的な知的能力のほか、実務遂行能力などが診断されます。

適性検査で選考に落ちたくない!基本の対策方法

入社希望の企業で適性検査があると「どう対処すればいいのだろう」と不安になる人もいるでしょう。適性検査をスムーズに通過するには、どうすれば良いのでしょうか。

ここでは、検査を受ける前に知っておきたい対策方法を紹介します。

基本的な対策方法

適性検査の結果は企業にとって選考の重要な判断材料の一つとなります。とはいえ、適性検査は選考の補助ツールのようなものです。

あくまでも選考結果に影響する一つの要素、という認識を持つことが大切です。そのため、基本的には適性検査の対策にばかり時間をかけるのではなく、書類作成や面接対策に注力することも良い対策方法の一つといえます。

自分の魅力をアピールするために何を書類に盛り込み、何を面接で伝えるか、しっかり考えておきましょう。

能力検査の対策方法

能力検査は基礎的な言語問題や非言語問題がメインとなります。言語問題の対策ポイントは、語彙力・文法力・読解力などの要素を身につけることです。

これらの能力を磨くには、日頃から新聞や書籍を読むことが効果的です。文章を読んでいて知らない言葉が出てきた場合、すぐに調べる習慣をつけましょう。

非言語問題の対策としては、電卓使用不可の検査が多いため、計算式の復習をしっかり行っておくことが重要です。本番で慌てないよう問題を繰り返し解き、計算スピードや正確性を高めましょう。

性格検査の対策方法

性格検査は特別な対策を行わなくても問題ありません。なぜなら、基本的に性格検査は人材と企業の相性判定を目的として実施されるためです。

対策に力を入れた結果、自分の考えとは大きく異なる回答をするリスクが高まります。すると、本来の自分が理想とする社風や働き方とは合わない企業に入社する可能性があるため注意が必要です。

無理な回答をして企業に入社しても、ミスマッチの原因となり得ます。相性の良い企業に入社するためにも無理な対策は避け、問題をチェックする程度に留めましょう。

適性検査を受けるときの注意点

適性検査を受ける際は、いくつか気をつけたいポイントがあります。ここでは、検査を受ける前に知っておきたい注意点を解説します。

予備知識を入れて適正検査に臨む

企業で実施されている適性検査は各社により特徴が異なります。そこで、事前に問題集を購入するなど、予備知識を入れたうえで本番の適性検査に臨むことがおすすめです。

たとえば、能力検査の教養試験では一般常識や中学生レベルの国語・数学・社会・理科などが多く出題されます。これらの分野をしっかり復習しておくと良いでしょう。

あらかじめテストの形式を把握する

適性検査にはペーパーテストやWebテストなど、さまざまな形式があります。パソコン上で問題を解く場合もあれば、紙で回答する場合もあるでしょう。

それぞれ経験したことがないテスト形式の場合、本番で焦ってしまう可能性もあります。そこで、あらかじめテスト形式を把握し、その状態に慣れておくことが大切です。

前もって本番に近い環境で問題を解いてみるなど、本番で落ち着いていられるよう対策しましょう。

性格検査は素直な回答を心がける

性格検査はなるべく無理な対策をせず、素直な回答を心がけることが大切です。性格検査では同じような問題が何度も出題されることがあります。

これは、回答に一貫性があるか判定するためです。数問程度であれば、内容に一貫性がなくても問題ないかもしれません。しかし、あまりにも一貫性のない回答が多いと「嘘をついている」と判定される可能性があります。

志望度の高い企業の選考だと、どうしても自分を「良く見せたい」と考えるものです。しかし、質問に対して嘘をついてしまうと、企業から不信感を持たれたり、入社後のミスマッチが起こったりする原因になります。

性格検査の質問には嘘をつかず、素直に回答しましょう。

適切な適正検査対策を行い選考を突破しよう

就職活動における適性検査は、主に企業が人材の能力や性格などを判定し、採用の判断材料とするために実施されます。応募者にとっても企業にとっても、入社後のミスマッチを防止しやすくなることがメリットです。

適性検査は種類によって特色が異なるため、出題傾向やテスト形式を把握しておくことが重要です。

ただある程度の事前準備を取り入れたのちはあまり構えすぎずに本来の自分を出せることが良い結果につながります。準備を終えた後は、面接の準備や企業研究などに時間を割くのがおすすめです。

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