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帰納法はビジネスでどう役立つ?演繹法との違いとは

ビジネスシーンではデータを理論的に分析し、戦略を立てていかなくてはなりません。そのための思考法として「帰納法」が挙げられます。

また、帰納法とは違った角度で物事を解釈するには、「演繹法」が用いられてきました。この記事では、帰納法や演繹法の意味、ビジネスでそれぞれを使うときの具体例などについて解説していきます。

帰納法とは?個別の事例から法則を見出す考え方

社会人であれば、帰納法という言葉そのものは聞いたことがあるでしょう。ただし、深い意味について知らない人も多いのではないでしょうか。この段落では、帰納法の意味やメリットなどを説明します。

論理的思考の一種

物事の筋道を捉え、原因と結果を追求していく考え方が「論理的思考」です。そして、帰納法は論理的思考の一種として知られています。簡単に書けば、帰納法とは複数の事例を分析し、共通する法則性を見つけ出していくことです。

世の中にはさまざまな現象があり、個別にそれらと向き合っても確実性のある結論はなかなか得られません。なぜなら、その結論が正しいと証明できないからです。

しかし、複数の現象が同じ法則性のもとに起こっていたとすれば、その結論は「多くのケースで共通している」といえます。すなわち、普遍的な結論に近づいているので、「確実性が高い」と証明できるのです。

帰納法の具体例

言葉だけで書いていても帰納法はイメージしにくいでしょう。そこで、ここからは帰納法の例を挙げていきます。まず、「ある動物園ではライオンが人気だ」という現象をAとします。これだけを分析しても、確定的な情報は取り出せません。

しかし、「他の動物園でもライオンが人気だ」という現象Bを知ったとします。ここに「海外の動物園でもライオンが人気だ」という現象Cが加われば、A~Cに共通の要素として「ライオンが人気だ」という結論が得られるでしょう。

すなわち、「動物園ではライオンが人気になる」という情報は、普遍性が高いと予測できるのです。

帰納法のメリット

物事の一般的な法則性を理解できるのは、帰納法の大きなメリットです。この点はビジネスシーンでも活用されています。たとえば、マーケティングの世界では集客やヒット商品の法則が分からなければ、効果的な戦略を立てられません。

そうなれば、無駄な戦略に時間とお金をかけてしまうでしょう。それでも、帰納法によってマーケティングの法則が分かっていれば、成果を上げやすい戦略を実施しやすくなるのです。

また、結論に根拠があるのも帰納法の特徴です。帰納法では複数の事象から共通点を探します。膨大な事例に共通している法則があるなら、その普遍性はかなり高いといえるでしょう。自信を持ってその法則をビジネスに応用できます。その場合、事例と同じ成果を得られる可能性は大きいのです。

帰納法のデメリット

大前提として、帰納法は「正しい現象と計測」を踏まえなくてはなりません。現象そのものが事例として不適格だったり、計測が間違っていたりしたら帰納法は成り立たないのです。また、たまたま複数の現象で共通していただけの要素を普遍的だと思い込み、結論にしてしまう危険もあります。

事例を挙げるなら、「顧客Aはお菓子を買った」「顧客Bもお菓子を買った」という現象があったからといって、「誰もがお菓子好きでお金を使ってくれる」という結論にはなりません。AとBが特殊な顧客だった可能性もあるからです。

帰納法を正しく用いるには、データの質と量が問われます。十分なデータ収集を怠った状態で帰納法を用いても、整合性のある結論を導けないでしょう。帰納法で結論を導く前には、手元にあるデータが信用できる内容なのかを見直すことが大切です。

演繹法とは?帰納法とはどう使い分けるのか

帰納法とは別の論理的思考として、「演繹法」も有名です。ただし、その意味は帰納法とはまったく違います。この段落では、演繹法の意味や帰納法との違いを解説します。

一般論から結論を導く

すでに出そろっている一般的な規則を組み合わせて、新たな結論を導くのが演繹法です。確実性の高い情報が組み合わさっているからこそ、そこでの結論もまた普遍的であるとするのが演繹法の仕組みです。

たとえば、「肉食動物は草食動物を食べる」「ライオンは肉食動物だ」という、2つの一般論があったとします。これらを組み合わせると、「ライオンは草食動物を食べる」という結論が生まれるでしょう。

このとき、より一般的な前提を「大前提」、より具体的な前提を「小前提」と呼びます。大前提が演繹法における絶対的なルールです。そして、大前提に関する小前提から、新しく推論していくのです。

演繹法のメリットとデメリット

数学的で、矛盾のない結論を導けるのは演繹法のメリットだといえます。演繹法の前提になるのは、確定している一般論ばかりです。つまり、それらを組み合わせて導き出される結論もまた、確定的な情報です。

演繹法で得られる結論には説得力があるので、ビジネスシーンでも戦略を考える際の根拠にしやすいでしょう。さらに、演繹法は一貫性のある仕事で応用できるのも魅力です。

企画や開発から、営業や販売までのプロセスが密接に結びついている組織では、筋道をまっすぐ描ける演繹法が適しています。

そのかわり、演繹法では大前提と小前提が誤っているとまったく機能しません。ライオンの例でいえば、「草食動物を食べない肉食動物もいる」という前提が挙がってしまうと、「ライオンは肉食動物だ」という結論が揺らいでしまうでしょう。

それに、一般論だと思っている前提でも、当人の主観が入っていることは珍しくありません。あくまでも客観的情報のみを集めて思考しなければ、演繹法の強みは生かせないのです。

帰納法との違いと関係

最大の違いは「一般論」の立ち位置でしょう。帰納法は一般論を導き出す点の論理的思考です。複数の現象を分析し、共通点を一般論だと結論づけるのが帰納法のシステムです。

それに対して演繹法は一般論が前提となっています。すでに当人が知っている一般論を組み合わせ、新しく結論を考えていくのが演繹法の基本です。一般論をどのように扱うかにおいて、帰納法と演繹法はまったく違う思考法です。

ただし、仕組みが違うだけで両者は密接に結びついています。論理的思考で物事を進めようとすれば、最初に一般論を獲得しなければなりません。このときに用いるのが帰納法です。

そして、一般論を複数集められたら、それらの掛け合わせで普遍的な結論を導けます。その考え方が演繹法です。すなわち、論理的思考では帰納法から演繹法にいたるまで、一本の筋道を辿っていくこともありえるのです。

特にビジネスシーンでは、普遍的なデータと根拠をともなう理論が重視されています。帰納法と演繹法を巧みに使い分けることで、組織は利益を生み出しやすくなるでしょう。

ビジネスシーンの事例で「帰納法」と「演繹法」を知ろう

実際のビジネスシーンでも、帰納法や演繹法は利用可能です。ここからは、帰納法と演繹法の例を具体的に紹介していきます。

  • 帰納法の使い方
    顧客やサービスのユーザーから得られる意見を分析するのは、帰納法の代表的な実践方法です。仮に、新商品の電化製品について顧客からアンケートをとったとします。

    このとき、「操作が分かりづらかった」「ボタンを押し間違えてしまった」「なかなか起動しなかった」などの意見が得られたのだとすれば、「多くの顧客が正しく操作できなかった」という結論が導き出されるでしょう。

    すなわち、企業側は新商品の操作性を改善するために対策を練らなくてはなりません。 さらにアンケートを分析し、「説明書を読み間違えていた」「説明書の文字が細かい」「説明書の文字量が多い」といった意見が複数あったとします。

    ここで共通しているのは「説明書の文字が小さくて読みにくい」というポイントです。これを踏まえれば、「説明書の文字を大きくして読みやすくすれば、新商品の操作トラブルが減る」という可能性を見つけられるのです。
  • 演繹法の使い方
    すでに複数の一般論を押さえている状態なら、演繹法を使用できます。まず、大前提として「世間では派手な子供服がトレンドから外れている」という情報があったとします。さらに、「自社では派手な子供服を大量生産してきた」のだとすれば、これが小前提です。

    これらを組み合わせると、「自社の生産形態はトレンドから外れている」との結論が導き出されるでしょう。そして、トレンドを踏まえた生産形態へと移行する重要性が浮かび上がってくるのです。

    ただし、「派手な子供服がトレンドではない」という大前提が、本当に一般論なのかどうかは非常に大切です。明確なデータがあり、自社以外の競合他社にもあてはまる現象なのかを調べておかなくてはなりません。

    また、「自社の子供服が派手」というのも主観的な情報になっていないか確認しましょう。派手さの基準がどの程度で、自社の製品がどのように外れているのかを理論立てていきます。前提はそれくらい揺るぎないものでないと、演繹法は機能しにくいといえます。
  • 帰納法と演繹法の使い方
    一般論を帰納法で導き出し、それから演繹法に切り替える論理的思考も可能です。まず、ある飲食店で「ホットコーヒー」「ホットココア」「シチュー」の売上が好調だとします。

    これらのメニューに共通しているのは「温かい」という点です。すなわち、「この店は温かいメニューがお客に受けている」との結論を導き出せるでしょう。これは帰納法によって獲得できた一般論です。

    次に、こうした一般論を使って演繹法に移行します。「気温が下がると温かいメニューの売上が伸びる」というのは大前提になりえる一般論です。そこに、帰納法で導いた「当店は温かいメニューの評判がいい」という小前提を加えます。

    そうすると、「気温が下がると、当店の売上は急増する可能性がある」との結論が導き出されます。つまり、この店にとって気温が下がる秋以降が勝負であり、大々的なキャンペーンに投資する意義は大きいといえるのです。
  • 帰納法と演繹法を理解して企業から求められる人材になろう

    ビジネスシーンでは帰納法と演繹法を利用する場面がたくさんあります。そのため、両者を正しく理解し実践できる人材は、採用担当者に興味を持ってもらえます。

    転職活動において、論理的思考が身についているのは立派なアピール材料です。人事担当者が求める人材像を踏まえて、現場で役立つ人間になれることを訴えていきましょう。

では

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