転職で決して簡単ではないのが、面接です。実際、面接の不合格通知を受けて悩んでいる20代の転職者は少なくありません。しかし、いくつかのポイントをおさえれば、面接通過の確率を上げられる可能性があります。
そこで今回は、20代の転職者が面接で落ちてしまう原因を探り、面接通過率を上げるコツなどを詳しく解説します。転職活動で面接にお悩みを抱えている方はぜひ参考にしてください。
転職活動においての面接とは?その重要性
転職活動において面接は、企業が応募者の適性やスキルなどを判断するための役割を担っています。一方、応募者にとっても、自分のキャリアビジョンやスキルを直接アピールできる機会です。
書類選考では伝えきれない人間性やコミュニケーション能力を示す場面でもあります。
20代の転職希望者に対し、企業は新しい視点や若い力を求めており、その期待に応えるためには面接の場で自分を最大限にアピールすることが求められます。
面接で応募者が与える印象は、採用されるかどうかに大きな影響を与えるため、入念な準備が重要です。
フェーズ別面接対策と不合格の要因
転職では一般的に1~3回程度の面接が行われます。それぞれのフェーズには異なる目的があり、それに応じた対策が必要です。
一次面接は主に書類選考を通過した後の最初の関門であり、応募者の基本的な人柄やコミュニケーション能力を確認することを目的としています。
二次面接では一般的に、より専門的な質問や実務に関する内容が取り上げられます。応募者のスキルや経験が具体的な業務にどの程度適合するかが評価されます。また、二次面接では複数の面接官が参加し、協調性も評価される可能性があります。
三次面接は一般的に最終面接として位置づけられており、志望動機や長期的なビジョン、企業への貢献意欲が評価されます。
各フェーズごとに評価されるポイントや不合格となる要因をチェックし、適切な対策がとれるようにしていきましょう。
一次面接
一次面接では、主に書類選考を通過した応募者のコミュニケーション能力やビジネスマナーなどを確認します。またコロナ禍以降WEB面接で実施する場合も多く見受けられます。
応募者と企業の人々が初めて対話をする一次面接で与える印象は、今後の選考に大きく影響するため、準備を怠らないことが重要です。
自分の経歴やスキルを簡潔かつ具体的に説明し、企業文化に適応できるかどうかをアピールすることが求められます。
項目 |
内容 |
面接官 |
人事担当者や部署の社員が面接を担当することが一般的。応募者の基本的な能力を把握する役割を担う。 |
チェックされるポイント |
・基本的なコミュニケーション能力・ビジネスマナー
・職務経験やスキルの整合性
・企業文化への適応性
・転職理由や志望動機の明確さ |
質問内容 |
・自己紹介
・前職での具体的な業務内容
・転職理由と志望動機
・自分の強みと弱み |
不採用理由 |
・コミュニケーション能力の不足
・転職理由が曖昧で説得力がない
・企業研究不足
・基本的なビジネスマナーや態度に問題がある |
二次面接
二次面接は、一次面接を通過した応募者が次の段階として挑む、さらに詳しい評価の場です。この段階では、より専門的な知識やスキルが求められ、実務に直結する質問が多くなります。
企業は、応募者が具体的な業務にどれだけ適応できるかを評価し、協調性や問題解決能力も重視します。主に現場責任者が参加して行われ、複数人の面接官が参加するケースもあります。
二次面接は、応募者のスキルや経験を深掘りするため、具体的な事例や成果を用いて自分をアピールすることが求められます。
項目 |
内容 |
面接官 |
二次面接では、部門の責任者や将来の直属の上司、時には同僚となるメンバーが面接官として参加することが一般的。チームに合うかどうか、実務に対応できるかを重点的に評価する。 |
チェックされるポイント |
・専門的な知識やスキルの深さ
・実務経験の具体的な内容と成果
・問題解決能力や論理的思考
・チームでの協調性やリーダーシップ |
質問内容 |
・前職での具体的なプロジェクト内容と役割
・専門分野に関する技術的な質問
・業務上の課題にどう対処したかの具体例
・チームで働く際の経験やエピソード |
不採用理由 |
・専門的な知識やスキルが不足している
・ネガティブな転職理由しかない
・自身の強みがアピールできなかった
・リーダーシップがなく受け身の印象だった |
三次面接
三次面接では、役員など企業の経営層が面接官として参加し、最終的な採用判断を行います。ここでは、応募者の長期的なビジョンや企業への強い志望動機、企業文化への適応力が重視されます。
給与や勤務条件などの具体的な条件交渉も行われる場合があります。三次面接は、応募者が企業にどれだけ貢献できるか、長期的に成長していけるかを判断する場です。
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項目 |
内容 |
面接官 |
三次面接には、役員、場合によっては社長が参加する。企業の戦略や文化に合致するかを重視し、長期的な視点で応募者を評価する。 |
チェックされるポイント |
・当該企業への強い志望動機
・長期的なビジョンとキャリアプラン
・企業文化への適応性
・高いコミュニケーション能力とリーダーシップ |
質問内容 |
・当該企業に入社したい理由
・長期的なキャリアビジョンや目標
・企業文化にどう適応するか
・入社後に具体的にどのように貢献できるか |
不採用理由 |
・企業への志望動機が不明確または弱い
・長期的なビジョンやキャリアプランが具体的でない
・企業文化に合わないと判断された
・面接のスケジュール調整ができなかった |
転職活動でよくある質問と、質問の意図とは?
面接では質問の意図をくみ取り、相手の求めている形式で回答することがポイントです。
面接官は、応募者の価値観、企業文化との適合性などを見極めようとしています。質問の背景には、企業が求める人材像や応募者がどのように会社に貢献できるかを知りたいという意図があります。
ここでは、転職活動でよくある質問とその意図を解説します。
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- 自己紹介
- 自己紹介は面接でほぼ100%聞かれる質問であり、「2分間で自己紹介してください」や「自己PRも交えて」など、変則的な聞かれ方をする場合も少なくありません。
そのため、丸暗記するのではなく、柔軟な回答ができるように準備しておくことが重要です。
まず自分の経歴やスキル、実績を簡潔にまとめることが必要です。例えば、最初に名前と現在の職種を述べ、その後に具体的な業務内容や達成した成果を紹介します。
次に、自分の強みや得意分野をアピールし、どのように企業に貢献できるかを説明します。最後に、志望動機や今後のキャリアビジョンを簡潔に伝えると良いでしょう。
また、面接の場面によっては、自己紹介に加えて自己PRを求められることもあります。この場合、自己紹介の中に自然に自己PRを織り交ぜ、自分の強みやアピールポイントを具体例をあげて話せると効果的です。
柔軟な対応をするためには、事前にいくつかのパターンを準備し、状況に応じて使い分ける練習をしておくと良いでしょう。
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- 転職理由、志望理由
- 転職理由と志望理由も、面接でほぼ100%聞かれる質問です。整合性を持たせて説得力を高めて答えることが重要です。
転職理由や志望理由が明確でない場合、その企業で働きたい本当の意欲が伝わらないでしょう。そのため、両者をしっかりと結び付け、一貫したストーリーを作ることが求められます。
転職理由を答えるときは、現職での経験や学びを振り返りながら、自分のキャリアビジョンにどう結び付くかを明確にすることがポイントです。
また、転職理由をネガティブに捉えられないように、前向きな表現を心がけることが重要です。
志望理由を答えるときは、その企業の独自性、ビジョンなどに共感している点を強調しましょう。
そのためには企業研究が大切です。具体的な業務内容や企業文化に触れながら自分がどのように貢献できるかを述べると、面接官に納得感を与えられます。
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- 過去の挫折エピソードとその対処
- 過去の挫折エピソードとその対処も、面接でよく質問されるテーマの一つです。この質問は、応募者の問題解決能力やストレス耐性、成長意欲を評価するために行われ、成功エピソードと交えて聞かれる場合もあります。
なお、挫折エピソードは正直に話すことがおすすめです。うそをついてしまうと、信頼を損なうだけでなく、追及された場合に矛盾が生じる可能性があります。
またその挫折エピソード自体がマイナスに評価されることはすくないでしょう。企業が知りたいのは、その経験をどのように乗り越え、成長に繋げたかです。
その点を強調することが重要です。例えば、失敗したプロジェクトや困難な状況に直面したときにどのような行動を取ったのか、具体的なエピソードを交えて説明しましょう。
挫折の体験だけではなく、失敗から学んでどのような改善策を講じたのかを前向きに語ることが大切です。
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- 5,10年後の将来像
- 5年後、10年後の将来像についての質問は、応募者がその企業で長く働く意欲を持っているか、採用後のミスマッチを防げるかどうかを見極めるために行われます。
企業側は、長期的に貢献してくれる人材を求めているため、応募者が明確なキャリアビジョンを持っていることが重要です。
例えば、5年後には特定のスキルを身につけて専門分野でのエキスパートとなることを目指す、10年後にはリーダーシップを発揮してプロジェクトやチームを統括する立場に就くことを目標にするなど、具体的なビジョンを示すと良いでしょう。
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- 志望度、他社選考状況
- 面接で志望度や他社選考状況について聞かれることはよくあります。この質問は、応募者がどれほど真剣にその企業を志望しているかを判断するために行われます。
志望度や他社選考状況については、正直に答えることが大切です。複数の企業で選考が進んでいる場合でも、「現在、他の会社でも選考が進んでおりますが、御社が第一志望です。
御社の〇〇な点に非常に魅力を感じております」などの形で、具体的な理由を添えて説明すると良いでしょう。
面接通過率UPの秘訣とは
面接通過率を上げるためには、いくつかの重要なポイントを押さえておくことが必要です。
ここでは面接を通過できる確率が上がるコツを5つ紹介します。
なお、エージェントサービスの利用も面接通過率を上げる一つの方法です。あなたに合ったサポートを受けられるため、転職活動の支えとなるでしょう。
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- 基本的なマナー
- 面接に臨む前に、当たり前だと思いがちな挨拶や話し方、身だしなみなどの基本的なマナーを確認しましょう。
これらは、面接官に与える第一印象を左右するためです。まず、面接会場に入る際や退出する際の挨拶はしっかりと行いましょう。
元気よく「おはようございます」「ありがとうございました」といった基本的な挨拶をすると、礼儀正しさをアピールできます。
面接では、はっきりとした口調で、適切なスピードで話すことを心掛けましょう。また、面接官の目を見て話すことも重要です。視線をそらさずに話すことで、自信や誠実さを伝えることができます。
適度な笑顔も、良い印象を与えるポイントです。
身だしなみに関しては、清潔感を大切にしましょう。
スーツやシャツはシワがないようにアイロンをかけ、靴もきちんと磨いておくことが必要です。女性の場合は、過度なアクセサリーや派手なメイクは避け、ナチュラルで清潔感のあるスタイルを心掛けると良いでしょう。
また、時間厳守も基本的なマナーの一つです。面接時間の少なくとも10分前には到着し、余裕を持って面接に臨みましょう。万が一遅れそうな場合は、必ず事前に連絡を入れます。
このように面接の場では、基本的なマナーが重要視されるため、当たり前のことをおろそかにしないことが大切です。
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- 徹底した面接練習・事前準備
- 面接で成功を収めるためには、徹底した面接練習と事前準備が重要です。まず、一人での練習では、予想される質問に対する回答を準備し、声に出して練習すると良いでしょう。
鏡を見ながら行うことで、表情や話し方もチェックできます。
さらに、転職エージェントを利用すると、プロのアドバイスを受けられます。
エージェントとの模擬面接では、実際の面接に近い環境で練習ができ、具体的な改善点を指摘してもらえます。
事前準備として、企業研究も徹底して行いましょう。
企業のホームページや業界ニュースをチェックし、その企業の事業内容、ビジョンや戦略などについて深く理解することが必要です。また企業研究を通じて、自分がその企業にどのように貢献できるかを明確に伝える準備も重要です。
これらの準備をしっかりと行うと、面接本番で自信を持って回答ができ、好印象を与えられるでしょう。
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- 伝えたいことを伝える工夫
- 面接で自分の考えや強みを的確に伝えるためには、「結論→理由→結論」といった流れで話をすることが効果的です。この方法を用いると、面接官に対して話が長くなり過ぎずに明確に回答できます。
さらに、具体的な数字や成果を挙げると、説得力を高められるでしょう。
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- 逆質問
- 逆質問は、面接の中で唯一応募者側が自由に発言できる機会です。無理に見当違いな質問をする必要はありませんが、気になることは積極的に聞いてみましょう。
逆質問の内容によっては、面接官に主体的で積極的な印象を与えることができます。
例えば、自身へのフィードバックを促す逆質問は効果があります。
「本日の面接での私の回答について、改善すべき点があれば教えていただけますか?」といった質問をすると、自分の成長意欲をアピールできます。また、面接官からのフィードバックを受けると、自分の課題を具体的に把握でき、次の面接対策にも役立ちます。
さらに、入社までに身に着けておくとよいスキルについて尋ねることもおすすめです。事前準備に積極的であり、即戦力として貢献する意欲を示すことができます。
一方で、事前に調べられるような企業情報について逆質問することは、リサーチ不足と思われるため避けるようにしましょう。
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- エージェントサービスの利用
- 転職活動は一人で行うよりも、エージェントサービスを利用することで、より効果的な準備ができます。
次に、エージェントサービスのサポートを受けることで、自己分析やキャリアプランの見直しが行いやすくなります。
経験豊富なキャリアアドバイザーとの面談を通じて、自分の強みや弱み、転職の目的を明確にできます。さらに模擬面接を実施し、フィードバックをもらえるため、実際の面接に自信を持って臨めます。
また、エージェントサービスは業界の最新情報を持っており、自分だけでは見つけられない優良企業や非公開求人にアクセスできます。そのため競争が少ない状況で自分に合った企業を見つけやすくなります。
このようにエージェントサービスを使うことで、面接通過率を上げられるようにサポートしてもらえるなどのメリットを受けられるでしょう。
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まとめ
転職面接は、企業と求職者が互いを理解し合う重要な場であり、しっかりとした準備と対策が求められます。面接をなかなか通過できない場合は、面接までにどのような準備をしてきたかや、面接での受け答えを思い出し、対策をすることが重要です。
面接対策は自分一人で行うことが難しい場合もあるので、面接対策に悩んだ際は、転職エージェントの活用をおすすめします。
転職エージェントサービスを利用することで、第三者の意見を取り入れて効果的に面接準備ができます。
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