栄転の意味とは?栄転祝いのメッセージ例や贈り物を紹介

作成日:2022.01.18 更新日:2024.04.19

社内でお世話になった上司や同僚が栄転した際には、お祝いのメッセージを送ることでしょう。 しかし、昇進したからといって必ずしも栄転であるとは限らないのです。栄転の意味を正しく知っておかないと、相手に失礼になることもあり得ます。 そこで、栄転の意味をはじめ、お祝いのメッセージ例や贈り物などについて紹介します。

栄転と対義語の左遷の意味とは?

栄転とは

「栄転」とは、「栄える」と「転じる」を組み合わせた言葉です。その言葉通り、今よりも良い状況に異動になることを意味します。つまり、「良い状況」「場所が変わる」という2つの要素が揃わなくてはなりません。 たとえば、東京本社から福岡支社に異動して、課長から部長に昇進した場合は当てはまりますが、東京本社内で課長から部長に昇進した場合は当てはまらないのです。 逆に、昇進しなくても今勤めている支社よりも大きな支社に異動になったり、本人が希望した事務所への異動が認められたりしたときは当てはまります。 また、転職した場合でもこれまでの実績が認められ、名誉職に就いたり、本人が希望した転職であったりしたときも栄転となります。 ただ単に転勤した場合はお祝い事にならないため、注意しましょう。 本人が望んでいない転勤や転職であるかもしれません。にもかかわらず、お祝いしてしまうと相手との関係がギクシャクしてしまいます。場合によっては「なんて嫌味な奴だ」と関係を切られてしまうかもしれません。 お祝いの言葉を述べる前に、きちんと状況を把握することが大切です。

左遷とは

栄転の対義語としては「左遷」が挙げられます。意味はいまよりも悪い状況になってしまうことです。 部長から課長に降格する場合だけでなく、条件や待遇の良い事務所から、悪い事務所に転勤する場合なども当てはまります。たとえば、昇進や昇格が難しいような部署や事務所に異動することがそうです。 左遷のほとんどは、本人が社内で何か問題を起こして、対外的な会社の信用が失われた場合に行われます。具体的にいうと、本人の過失によって顧客情報が流失したり、パワハラが表沙汰になったりしたときなどです。 ちなみに、左遷は漢語の「左遷」が「左」という言葉を使うのは、古来、中国では右より左を卑下していたからです。語源は「秦の滅亡後、項羽が劉邦に対して、約束していた関中の土地ではなく、その西側(左側)の辺境の地を分配したからだ」と言われています。

栄転と「昇進・出世・転勤・出向」との違いとは?

栄転と混同しやすい類語として「昇進」「出世」「転勤」「出向」が挙げられます。どのような違いがあるのか、説明します。

昇進

昇進は今よりも高い地位になることです。主任であれば課長、課長であれば部長の職に就くことを意味します。平社員が何らかの役職に就くことも昇進となります。 前よりも良い状況になりますが、勤務地の変更はありません。

出世

出世とは、社会的に高い地位を得ることをいいます。 出世頭、出世作という言葉を聞いたことはありませんか。出世頭とは大学や会社の同期のなかで一番出世している人のことを意味します。出世作とは作家や画家、映画監督などが世間に広く知られるきっかけとなった作品のことです。 これまでよりも良い状態になることは同じです。しかし、これらの言葉の意味から分かるように、勤務先といった狭い範囲ではなく、社会的に高い地位を得ることを意味します。

転勤

転勤とは勤務地が変わることを意味します。 たとえば、大阪支社で働いていたのに、福岡支社で働くことになった場合は転勤です。ただし、この場合、必ずしも今の状態よりも良い状態になったとは限りません。 新たな勤務地がこれまでの勤務地よりも待遇面で不利な場合もあるのです。

出向

出向とは、籍は今の会社に置いたまま、別の会社で働くことを意味します。たとえば、今の会社での身分はそのままで、仕事だけ出向先で行うときなどに使います。

栄転する人へ送る、お祝いのメッセージと贈り物とは?

栄転の際、お祝いのメッセージを送るのは社会人としてのマナーです。 しかし、いったい、何を書けばいいのか、迷ってしまうという人もいるかもしれません。 そこで、失礼にならないお祝いメッセージの例文を紹介します。

同僚に対してのメッセージ

まず、同僚に対しては硬すぎず、砕けすぎないメッセージがよいでしょう。

最初に「心からお祝いを申し上げます」「おめでとうございます」などと祝福の言葉を述べます。 その後に 「今後ますます責任ある立場になられるかと存じます。くれぐれも健康にはご留意され、お力を発揮されますことをお祈りしております」 「慣れない地で大変なこともあるかと存じますが、これまで以上のご活躍を期待しております」 「〇〇さんは私たち女性にとって希望の星です。私も〇〇さんのように頑張りたいと思います。これからも〇〇さんのさらなるご活躍をお祈りしております」 などと続けましょう。このメッセージは後輩や部下にも使えます。

上司に対してのメッセージ

上司に対してのメッセージ文は砕けた印象にならないように注意しましょう。

たとえば、「申し上げる」「くださる」といった敬語表現を使うようにします。それ以外は同僚へのメッセージと基本的に変わりありませんが、 「これまで〇〇課長にはご指導いただき、ありがとうございました」 「入社して以来、大変お世話になり、感謝いたしております」 「これまでお世話になったことを振り返り、感謝の思いでいっぱいです」 「〇〇課長に教えていただいたことを大切に、頑張ってきたいと思います」 というようにこれまでお世話になったことに対する感謝の気持ちを伝えるようにします。

寄せ書きの場合

場合によっては、部署全員で色紙に寄せ書きをすることもあるでしょう。

寄せ書きの場合、書くスペースが限られているため、あまり長い文章を書くことはできません。 たとえば、 「お世話になりました。くれぐれもお身体をお大事に」 「ご指導いただきありがとうございました。これまで以上のご活躍を」 「おめでとうございます。期待しております」 などと端的に感謝の気持ちを伝えるようにします。
お祝いのメッセージを送る際に、お祝いの品を渡すこともあるでしょう。 実は贈り物を渡すタイミングや中身にはマナーがあります。

贈り物を渡すタイミング

まず、お祝いを渡すタイミングは正式発表から1~2週間以内です。

お祝い事ですが、あまりにも早いタイミングで渡してしまうと、「早くいなくなってほしい」というような間違ったメッセージを送ってしまう可能性があります。 逆に、お祝いが遅すぎると、相手がすでに新しい勤務地に行ってしまい、用意した贈り物を渡せなかったということも起こりえます。 場合によっては、「何もしないなんて、私のことを妬んでいるのでは?」などと誤解されるかもしれません。適切なタイミングを心掛けるようにしましょう。 また、本当にお祝い事なのかを確認する必要もあります。なぜならば、昇進したからといって、本人が望まない勤務地である場合もあるからです。 さらに、表面上は昇進に見えても本当は左遷というケースもあります。たとえば、課長から部長になったものの、新しい勤務先が子会社で収入や待遇などが落ちてしまうという場合があるからです。 にもかかわらず、お祝いの贈り物をしてしまうと「嫌味な奴だ」「私の左遷を喜んでいる」と悪印象を持たれてしまいます。

贈り物の中身

お祝いの贈り物をする際、中身に迷う人も多いのではないでしょうか。まず、贈るのを避けたほうがいいものを説明します。

日本酒やワインなど重い物やかさばる物は避けたほうがいいでしょう。転勤する場合、家を引っ越す可能性があり、荷物が邪魔になるからです。 肉や魚などの生鮮食品も避けたほうがいいでしょう。引っ越しまでに食べることができない場合、腐ってしまう可能性があるからです。 ネクタイなど好みが分かれる小物などを送るのもよくありません。もらったものの、身につけることがないからです。 さらに、いくらお世話になったからといって、あまりにも高額な物を贈ると、相手に精神的な負担をかけてしまいます。 贈り物で失敗しないためには、相手が何をほしいと思っているのか、あらかじめ周りに聞いておくことです。 ワインに凝り始めたのであれば、おしゃれなグラスなどを贈るとよいかもしれません。周りに聞いても分からない場合は、タオルや靴ベラ、ボールペンなどよく使うけれども、あまり好みに関わらないものがおすすめです。 また、カタログギフトやデパートの商品券、クオカードなどを贈り、本人の好きなものを選んでもらうのも1つの手です。 さらに、負担にならない金額であることもポイントになります。相手との親密度にもよりますが、一般的には4000円~8000円程度の金額が適切でしょう。

ラッピング

お祝い事のため、贈り物のラッピングは明るい色で華やかなものを選びます。

手渡しする場合は「のし」は必要ないこともありますが、贈り物をより丁寧に包みたい場合はのしを掛けましょう。水引は紅白の蝶結びを選びます。 のしの上部には「お祝い」と書きます。そして、水引の下に自分の名前を書きましょう。何名かで贈り物を贈る場合は連名にします。部署全体で贈る場合は無署名でもよいでしょう。 いくらきれいにラッピングをしていても、手渡しするまで風呂敷か紙袋に入れておくのがマナーです。そして、相手に渡す段階になって初めて中身を取り出すのです。 渡す際には、一言「おめでとうございます」「大変お世話になりました。新しい土地でのご活躍、お祈りしております」という言葉を添えるようにしましょう。

栄転の意味を理解し気持ちよく送り出そう

課長から部長に役職が上がったといっても、場合によってはお祝い事にはならない可能性もあります。 たとえば、待遇の悪い支社や部署に異動することになった場合などです。にもかかわらず、お祝いの言葉をかけてしまうと、相手との関係を悪くしてしまう可能性があります。 お祝いをする前に意味を正しく理解し、相手の状況を見極めることが大切なのです。 勤務地が変わったからといって、今後一切かかわらないわけではありません。何かの縁でお世話になることもあるはずです。同じ会社で働いていればなおさらです。 そのため、最後の印象が悪いものにならないように社会人としての最低限のマナーを忘れないようにしましょう。そして、新天地に旅立つ同僚や上司を気持ちよく送り出すようにしましょう。

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