履歴書の正しい折り方と、郵送時の注意点やパソコンで作成するときのポイント

作成日:2019.11.01 更新日:2024.04.19

履歴書を郵送する場合、そのままでは一般的な封筒に入りません。「郵送する場合は三つ折りにしても問題ないのか」といった疑問を持つ人も多いのではないでしょうか。履歴書の正しい折り方を知らないと就職や転職活動で不利になってしまうこともあります。 この記事では、履歴書の正しい折り方をはじめ、郵送するときのマナーや注意点、パソコンで自作するときのポイントを紹介します。

履歴書の正しい折り方は二つ折り

履歴書の正しい折り方は二つ折りです。市販されている履歴書は、A4サイズ(A3サイズを二つ折りにしたもの)と、B5サイズ(B4サイズを二つ折りにしたもの)の2種類が販売されています。つまり始めから二つ折りになっているということです。 ビジネス文書はA4サイズが基本なので、就職や転職で提出するのならA4サイズが良いでしょう。アルバイトやパートの場合はB5サイズでも問題ありません。

履歴書の折り方

三つ折り、四つ折りはマナー違反

履歴書を三つ折り、四つ折りにするというのは、二つ折りになっている履歴書を、さらに、三つに、または、四つに折るということです。履歴書を郵送する場合に、一般的な封筒だとそのままでは封筒の中に入らないので折りたたんで郵送するケースがあります。 しかし、履歴書は折らないで郵送するのがマナーです。履歴書は二つ折りが基本の形ですから、それ以上に折ってはいけません。郵送する場合は、A4サイズの履歴書がそのまま入る大型の封筒(角形4号)を使用して郵送するのが正しい方法です。

履歴書を折るのがマナー違反の理由

履歴書を折りたたんでしまうと、読むときに広げる手間がかかります。1通、2通であれば問題ないでしょう。しかし、1日に多数の履歴書を読まなければならない採用担当者、面接官にとっては負担がかかる作業です。また、折りたたんだ履歴書には折り目がついてしまいますから、折り目にかかった文字が読みにくくなるという弊害もでてきます。 さらに、コピーがとりにくいという問題もあります。コピーをとる際には折り目を伸ばす必要があり、折り目付近が浮いてしまうと、文字がかすれて読みにくい部分ができてしまいます。文字が読みにくいと、履歴書をしっかりと読んでもらえない可能性があり、大きなマイナスとなってしまいます。 自分をアピールするための履歴書ですから、しっかりと読んでもらいたいものです。このように、読む人への気遣いと、確実に読んでもらうためにも、履歴書は折らないでそのまま提出するのがマナーになっているのです。

履歴書の折り方は選考に影響する?

履歴書を折りたたんだせいで、書類選考で不合格になることは少ないかもしれません。しかし、不採用の直接理由にならないとしても、社会人としてのマナーができていないという理由で、評価が低くなるケースが考えられます。 履歴書は折らずに、二つ折りのままで提出するのが望ましい形です。ただし、三つ折りでも許容されるケースもあります。

三つ折りでもOKなケース

アルバイト・パート用に市販されている履歴書には、三つ折りを前提とした、小さい封筒が付属したものが販売されています。そのため、アルバイトやパートの応募には折りたたまれた履歴書が届くことが多く、折りたたんだ履歴書に慣れてしまっている状況にあります。人材派遣会社や人材紹介会社へ履歴書を提出する場合も、折りたたむことで不利になることはありません。履歴書で採用の可否を判断するわけではないからです。 ただし、どちらの場合も履歴書を広げる手間はかかりますし、読みにくいという状況も変わりません。採用や選考には関係ないので、それで不利になることはないというだけです。ですから、履歴書は折らないほうが良いという点では同じです。

持参する場合でも封筒に入れよう!

履歴書を持参するときは封筒に入れて持ち運ぶのがマナーです。むき出しのまま持ち歩いてはいけません。カバンやバッグの中で折れ曲がったり、汚れたりする可能性ありますから、むき出しのまま、カバンやバッグに入れておくのも避けてください。

クリアファイルに挟もう

履歴書は職務経歴書などと一緒にクリアファイルに挟んでおくのがおすすめです。クリアファイルに挟むことで、汚れや水濡れを防ぎ、しわになることもなくなります。履歴書を大切に取り扱っていることが伝わり、真剣さや丁寧さをアピールすることもできます。 使用するクリアファイルは中身が見やすいように無色透明なものが基本です。カラフルな色柄のものは避けたほうが良いでしょう。必ず新品を使用してください。使い回したクリアファイルではかえって印象が悪くなってしまいます。

封筒の種類と大きさと色

A4サイズ(210×297mm)の履歴書を入れる封筒は、角形2号(240×332mm)を使用します。角形2号はA4の書類を入れる際、一般的に利用されているサイズです。厚めの書類やパンフレットなども収納できます。 履歴書を入れる封筒の色は白が基本です。茶色の封筒はビジネスでも多く利用されているため、マナー違反というほどではありませんが、郵送する場合は他の書類に紛れてわかりにくいというデメリットがあります。また、白い封筒のほうが、値段が高く品質が良いものが多いので、見た目の印象が良くなるというメリットもあります。

履歴書をパソコンで作成・印刷するときのポイント

字を書くのが苦手な人や、多くの会社へ履歴書を提出する場合は、パソコンで履歴書を作成すると便利です。履歴書のフォーマットファイル(ひな形)をダウンロードして作成してしまえば、複数の履歴書をコピーして作成することができます。ですから、応募先に合わせて応募理由や自己PRを書き換えるのも簡単です。写真は履歴書の数だけ用意して貼り付ける必要がありますが、手書きでひとつずつ作成するよりは、はるかに効率的で時間の短縮が可能ですし、出来上がりもキレイです。

  • パソコンで作成した履歴書は選考結果に影響するか?
    ただし、手書きの履歴書とパソコンで作成した履歴書では「選考結果に違いがでてくるのではないか」と不安に思う人もいるでしょう。結論から言ってしまうと、パソコンで作成した履歴書でも問題はありません。字を書くのが仕事という職場を除いて、字のキレイさよりも内容のほうが重視されるからです。もちろん、字がキレイな人であれば、手書きで文字のキレイさをアピールするという手もあります。
  • パソコンで作成するときの注意点
    パソコンで履歴書を作成する場合は、読みやすさという点に注意します。パソコンで作成しても読みにくいと意味がありません。読みやすくするためには、余分な装飾をせずに、フォントの種類や大きさをそろえることが大事です。 また、誤字脱字があるとマイナス評価につながるので注意が必要です。パソコンでは漢字の変換ミスがよくあるので、一通り書き終えたら全文を見直しましょう。漢字が間違っていないか、送り仮名が適切か、抜けていないかを確認します。Wordを使用する場合は文書の校閲機能を利用できます。ネット上で文章を校閲できるサイトもあるので活用しましょう。
  • 自作した履歴書を印刷する方法
    パソコンで作成した履歴書は、市販の履歴書と同様に、A4サイズであればA3の用紙に見開きで印刷します。A3サイズに印刷できるプリンターを持っていない場合はコンビニのマルチコピー機を利用することができます。 作成したファイルをUSBメモリーや、各種メディア(SD、microSD、CD、DVD、など)で持ち出せば、コンビニのマルチコピー機で印刷できますし、USBメモリーなどのメディアがない場合は、ネット上にアップロードして印刷することも可能です。どうしてもA3用紙に印刷できない場合は、A4用紙2枚に分けて印刷しても構いません。
  • 自作した履歴書の折り方
    A3サイズの用紙に見開きに印刷した場合は、真ん中で二つ折りにします。市販の履歴書と同じように、履歴書の記載面が外側(表側)になるように折ってください。折り目がまっすぐキレイにつくように、定規などでしっかりと押さえつけます。指で押さえつけたり、なぞったりすると印刷がにじんでしまう可能性があるので注意してください。 A4サイズ2枚に印刷した場合は、折らずに2枚の履歴書をクリップで一つにまとめます。パイプ式ファイルに閉じて保管することを考慮して左上で留めるのが基本です。ホチキスなどで留めるとコピーしにくくなってしまうので避けましょう。

封筒に入れて郵送する場合の注意点

履歴書の送り方

最後に履歴書を封筒に入れて郵送する場合の注意点について説明します。封筒は履歴書を折りたたまずに入れられるように、角形2号の白い封筒を使用します。封筒の宛名などは履歴書を入れる前に書いておきましょう。郵送する場合は送付状も同封するのがマナーです。送付状を作成したら、新品で無色透明なクリアファイルに、送付状、履歴書、職務経歴書、その他の順に挟んで、封筒の中に収納します。

  • 封筒の書き方の注意点
    封筒は手書きで、縦書きで書くのが基本です。宛名の敬称は部署宛てならば「御中」、担当者宛てなら「様」と書き、株式会社は(株)と省略せずに記載してください。封筒の左下に「履歴書在中」と赤字で記入するとわかりやすくなります。 また、 封筒の裏面には差出人を忘れず記載してください。封筒の中に履歴書を入れたら糊でしっかりと封をします。セロハンテープで留めると剥がれる危険性があるので避けてください。
  • 郵送時の注意点
    履歴書は「普通郵便」で送るのが基本です。期限ぎりぎりになってしまった場合は「速達」を利用しても良いでしょう。履歴書は「信書」にあたるため「メール便」を使用すると法律違反になってしまいます。「レターパック」も避けたほうが良いでしょう。レターパックは配達状況がわかるのがメリットですが、価格が高いので履歴書の郵送には向いていません。履歴書が届いたかどうかを確認したい場合は「特定記録」が利用できます。

履歴書はマナーを理解して、最大限に活用しよう!

書類選考は内容が大切であることはもちろんですが、見た目がとても大事です。面接を突破するには、読み手(採用担当者や面接官)に負担をかけないように、細部まで気を配ることが全てにおいて重要です。履歴書は自分の経歴や能力をアピールするための書類です。読む人に少しでも印象を良くしてもらうために、履歴書のマナーを理解して最大限に活用しましょう。

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