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業務委託とは?メリットや働き方から注意点まで
- 2020年07月31日
- 2021年04月23日
この記事では、業務委託に興味を持っている人に向けて、概要やメリット、向いている人の特徴や注意点について紹介します。
雇用形態によって契約形態もさまざま
雇用契約
雇用契約とは、いわゆる正社員やアルバイトなど、働き手と企業が労働契約を結ぶものを指します。あらかじめ時間を定めて労働を行い、その対価として給与が発生します。この雇用契約では企業が雇い主、働き手が従業員という立場になるのです。
派遣契約
派遣契約は派遣先企業と派遣元が締結する契約です。派遣元と雇用契約を結ぶ場合は「派遣社員」として仕事を行います。派遣社員は派遣先企業の指揮のもと業務を遂行します。
業務委託契約
業務委託契約は、企業が外部の個人もしくは企業に業務を委託するときの契約のことです。個人事業主やフリーランスとして業務を請け負う場合も業務委託契約を結びます。契約を請け負った側は仕事の成果を提供することで報酬を得られます。
業務委託契約はさらに2種類に大別
-
- 委任・準委任契約
- 委任・準委任契約とは、成果物の設定がない業務において結ばれる契約のことです。成果物の有無ではなく、契約期間中における「業務行為」に対して報酬が発生します。たとえば、弁護士や医師、受付業務や美容師などが該当する職種です。
なお、委任契約と準委任契約には明確な区分があります。民法656条によって違いが定められており、士業による法律行為であれば「委任契約」となります。一方、法律行為に該当しない場合は「準委任契約」となるのです。たとえば、法律を扱う弁護士業務であれば委任契約、コンサルタントといった法律行為にあたらない業務は「準委任契約」という具合です。
-
- 請負契約
- 請負契約は成果物の完成によって報酬が発生するという契約です。成果物を完成させるまでにどのような方法で業務を行い、どれくらいの時間を必要としたのかという過程は基本的に問われません。成果物が完成し、定めた期間内に問題なく納品できるかどうかという点が重要になります。請負契約を結ぶ職種としては、デザイナーやプログラマー、ライターなどが挙げられます。
企業が業務委託を依頼する背景
教育コスト不要
企業が従業員を雇用する場合、まず求人募集を行うための手間や費用が発生します。さらに、人材の採用が決まったあとに、現場で一人前に働けるようになるまで、研修や教育のためのコストがかかるのです。その点、あらかじめ業務遂行に必要なスキルを持っている人材に業務委託を依頼すれば、教育コストを効果的にカットできます。
経費を抑えられる
必要な期間のみ依頼できる
業務委託で働くメリット・デメリット
◆業務委託で働くメリット
- ● 専門性を追求できる
- ● 自由度の高さ
- ● 高収入につながる可能性がある
自分自身が培ってきた知識やスキルを生かして働けるので効率のよい仕事ができるでしょう。その能力を生かして業務をこなしていくなかで、さらなるスキルアップを目指せます。
また「自由度の高さ」もメリットのひとつです。
業務委託契約は一般的に勤務時間などが決まっておらず、自由度の高い働き方を実現できます。いつどのように仕事をしても、成果物さえ完成すれば問題ありません。フリーランスや個人事業主の場合、在宅勤務といった働き方も叶えられます。
それ以外にも「高収入につながる可能性がある」ことも大きなメリットでしょう。
業務委託は時給や月給ではなく、成果に対しての報酬を受け取るという契約です。そのため、業務における報酬が明確に把握でき「もっとがんばろう」という仕事へのモチベーションアップにつなげられます。こなした仕事が報酬に直結するため、がんばるほど収入をアップできる可能性が高まります。
◆業務委託で働くデメリット
- ● 労働基準法の適用外
- ● 確定申告を自分で行う必要がある
- ● 仕事を自分でとってくる必要がある
- ● 企業との契約を自ら行わなければならない
業務委託として依頼を受ける場合、企業に属する労働者には該当しません。したがって、労働基準法の適用外となり、労働者として守ってもらうことはできないのです。もしも、契約が突然打ち切られ、収入がなくなった場合にも失業保険は給付されません。そのほかにも、労災保険の給付などもないため注意しましょう。
また「確定申告を自分で行う必要がある」こともデメリットと言えます。
企業と雇用契約を結んでいる場合は、確定申告を自身で行う必要は基本的にありません。しかし、業務委託の場合は自分で確定申告をしたり、保険料の支払いを行ったりする手間が生じます。業務委託として働く場合は、お金の管理を自分でしっかりと行う必要があることを頭に入れておきましょう。
さらに、業務委託は「仕事を自分でとってくる」ことが一般的です。
正社員などの雇用形態で働いている場合、契約した内容通りに働いていれば安定した収入を得られます。一方、業務委託は自分で仕事を見つけて契約までこぎつけなければなりません。必ずしも仕事が見つかる、途切れずに収入を得られるという保証はないのです。
また「企業との契約を自ら行う」点にも注意が必要です。
企業との契約は内容をよく確認し、自己責任で行うことになります。報酬や業務内容などの交渉も自分でする必要があり、コミュニケーション能力が求められます。
業務委託での仕事が向いている人
セルフマネジメントができる
しかし、業務委託の場合は休むことはできても、そのぶんだけ稼働時間が減り、収入が少なくなる原因につながるのです。また、休日が多くなるほどスケジュールがずれ込むこともあります。このように、業務委託としての働き方は、自身の体調やスケジュールを管理する能力が不可欠です。
収入をアップさせたい
自分に合ったペースで仕事をしたい
業務委託契約書を締結する際の注意点
定めるべき項目
業務委託契約書は「業務内容」「成果物」、また「報酬」「損害賠償」などの項目を定めておくことが肝心です。あとになってからトラブルを招かないためにも、きちんとそれぞれの事項を確認しましょう。
業務内容としては、仕事の内容や工程を明記しておきましょう。成果物では、所有権を明確にしておくことが大切です。どの段階で誰に所有権が帰属するのか、わかるようにしておく必要があります。報酬は金額・支払い方法・支払い時期について明らかにしておきましょう。損害賠償は委託者・受託者の両者において、契約違反などがあった場合の決まりを示しておくことが基本です。
責任の範囲を限定しリスクを回避
業務委託は、内容によって「請負契約」なのか「委任・準委任契約」なのかが変わってきます。請負契約は「瑕疵担保責任」が生じ、契約内容や成果物に問題があった場合、損害賠償や修補などの責任を負うことになるのです。
一方、委任・準委任契約は「善管注意義務」が生じます。これは、一般的に注意を払う義務のことです。このように、どちらの契約なのかによって責任を負う範囲が大きく異なります。責任の範囲を限定し、リスク回避を意識しましょう。
では
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