退職届・退職願の書き方と違いとは(テンプレート・フォーマットダウンロードあり)

作成日:2017.03.22 更新日:2024.10.15

退職の際に企業へ提出することになるのが、退職届もしくは退職願です。しかし、ドラマなどでは辞表を差し出したり、退職届を出したりと、なにが正しい書類なのかわかりませんよね。


スムーズに退職手続きを進めるためには、それぞれの違いを把握し、適切な書類を提出することが大切です。 この記事では、退職願・退職届・辞表の違いを把握し、スムーズに退職する方法を解説しています。ぜひ参考にしてください。

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退職願・退職届・辞表の違いと使い分け

退職願・退職届・辞表、いずれも退職するときに必要な感じがしますよね。3つはそれぞれ意味合いや使用用途が違うものになります。適切なステップを踏むためにも、それぞれ詳細を解説していきましょう。

退職願

退職願とは、退職の意思を会社に伝える書面です。

退職願は退職を「願い出る」ための書類であり、退職に対する会社の承諾を得るための申し入れと解釈することができます。また書面でなく口頭で申し出ることも可能で、必ずしも提出しないといけない書類ではありません。企業によって変わるので、上長や社規定を確認しましょう。

ただ書面で申し出ることで、申し出たことの証拠にもありますので、可能であれば書面で提出することをおすすめします。

退職届

退職届は、退職が認められた後、退職の意思を確定するための書類です。

一度提出すると撤回は難しく退職の意思が確定します。法的には口頭で申し出ることも可能ですが、書面として残すことで証跡にもなります。また会社によぅって対応方法は変わるので、上長や人事関連の部署に確認しましょう。

辞表

辞表は、社長や取締役など会社の重要な役割を担っている人が提出する書類です。

通常、一般では使用することはありません。 また公務員が辞める場合にも使用し、その場合は退職届に相当した書類になります。

退職届・退職願はなぜ提出するの?

法的には退職の際に退職届・退職願を提出する義務はありません。退職の意思は口頭でも有効です。

しかし、退職に関連したトラブルが生じた際に、形として退職の意思表示がなされた書類が残されているかいないかは重要となります。もし書類がなければ、言った言わないの問題になってしまいます。

例えば、退職する意思がなかったとしても言い争いなどで感情的になって「会社を辞める」と言葉にしてしまった場合に、退職の意思表示として有効か否かという問題が発生します。

退職の意思が真意に基づいたものであることを明に示すことにより、このようなトラブルは避けられます。そのため、企業・退職者双方のためにも、退職届・退職願は提出することが望ましいでしょう。そもそも、就業規則において退職の際には退職届・退職願を提出することを定めている場合もあります。 なお、退職届・退職願を提出する際には、自身の手元にも原本をコピーして保管することをおすすめいたします。

退職届の書き方

退職届の書き方にルールはありません。退職の意思表示が行われていれば問題はありません。ただし、退職届としての本来の効力を発するためにも、書き方は一般的なテンプレート・フォーマットに合わせておくことをおすすめします。

タテ書き(退職届)

タテ書き(退職届)

タテ書き(退職届)

  • 一行目に「退職届」と記載します。
  • 二行目の最下部に、「私事、」と記載します。 「私事」は「私儀」と記載しても構いません。「わたくしごとではありますが」という意味合いを持ち、慣例として記載することが一般的です。
  • 三行目から本文を記載します。 理由に関わらず、「一身上の都合により」と記載します。また年月日には、あらかじめ企業側と決めた退職日を記載します。退職届は退職の意思表示を一方的に告げる書類のため、「退職致します」と締めます。

    参考記事:一身上の都合とは?本来の意味と正しい使い方を押さえよう

  • 本文の次に、自身の所属部署と氏名を記載し、捺印します。 証拠能力を考えるならば、氏名は自筆で署名し、実印で捺印することが望ましいです。
  • 最後に、退職する企業名と代表者名を記載します。

ヨコ書き(退職届)

ヨコ書き(退職届)

ヨコ書き(退職届)

退職届は横書きで書く方法もあります。横書きの場合でも、記載する内容に違いはありませんが、縦書きの場合と記載する順番が変わることに注意しましょう。

退職願の書き方

退職届と同じく退職願にも書き方のルールはありませんが、退職願についても一般的なテンプレート・フォーマットに合わせておくことをおすすめします。

タテ書き(退職願)

タテ書き(退職願)

タテ書き(退職願)

  • 一行目に「退職願」と記載します。
  • 二行目の最下部に、「私事、」と記載します。 「私事」は「私儀」と記載しても構いません。「わたくしごとではありますが」という意味合いを持ち、慣例として記載することが一般的です。
  • 三行目から本文を記載します。 理由に関わらず、「一身上の都合により」と記載します。また年月日には、あらかじめ企業側と決めた退職日を記載します。退職願は退職を願い入れるための書類であるため、「お願い申し上げます」と締めます 。

    参考記事:一身上の都合とは?本来の意味と正しい使い方を押さえよう

  • 本文の次に、自身の所属部署と氏名を記載し、捺印します。 証拠能力を考えるならば、氏名は自筆で署名し、実印で捺印することが望ましいです。
  • 最後に、退職する企業名と代表者名を記載します。 企業名は略さずに、正式名称で記載します。また、代表者名の後には「様」もしくは「殿」を必ずつけましょう。さらに、慣例として代表者名を自分の氏名より上になるように調整します。

ヨコ書き(退職願)

ヨコ書き(退職願)

ヨコ書き(退職願)

横書きで記載する場合、記載する内容は変わりませんが、記載する順番が変わることに注意しましょう。

退職届・退職願のテンプレートダウンロード

退職届・退職願のテンプレートは以下からダウンロードできます。退職届・退職願は慣例上、手書きで記載することも多いですが、もしパソコン作成でも問題がなければ、ご利用ください。

 

退職届

退職届(タテ) Word形式Word形式 PDF形式PDF形式
退職届(ヨコ) Word形式Word形式 PDF形式PDF形式

退職願

退職願(タテ) Word形式Word形式 PDF形式PDF形式
退職願(ヨコ) Word形式Word形式 PDF形式PDF形式

退職・入社で損をしないために

退職や入社というのは、人生でそう何回も経験することではありません。そのため必要な手続きなどを把握しきれない点もあるでしょう。ここでは退職・入社時に損をしないよう制度についてご紹介します。

有休消化

有給休暇の使用は労働者の権利です。

もしも会社に、有休消化を拒否されたとしても、毅然とした対応をとることをおすすめします。また周りに迷惑をかけてしまうかも…と感じてしまうこともあるかもしれません。

有休を消化することは悪いことではなく、れっきとした労働者の権利になります。遠慮せず有休を消化した後に退職しましょう。

失業手当

失業手当(失業保険)は、失業中の生活を支援し、再就職を促進するための公的な給付金です。

失業手当を受け取るためにはさまざまな条件がありますが、失業手当を受け取ることで、再就職活動中の生活費を補うことができ、経済的な不安を軽減できるので、ぜひ積極的に活用してください。 次の勤務先が決まっておらず、

退職後に転職活動をする場合には前向きに検討する価値があるとおもいます。あなたの状況や再就職の見通しによりますが、経済的な支援が必要な場合は、ぜひ検討してみてください。 失業手当については、「失業保険とは?受給資格やメリット・デメリット、計算方法までを詳しく解説! 」で紹介していますので、参考にしてください。

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